ワーナー・ブラザース、「ロード・オブ・ザ・リング」映画NFT販売へ 本編のNFT化はハリウッドで初事例

映画NFT

米ハリウッドの大手スタジオ「ワーナー・ブラザーズ」は20日、映画シリーズ「ロード・オブ・ザ・リング(LOTR)」のNFT(非代替性トークン)を販売することを発表した。ハリウッド系の映画本編がNFTとして提供される初の事例だ。

10月21日より、2001年に公開された1作目「ロード・オブ・ザ・リング(The Fellowship of the Ring)」をモチーフとしたNFT作品をリリース。NFTには、映画本編のエクステンデッド・エディション(4K)と映画に出てくる3つのロケーションでAR(拡張現実)や画像ギャラリーなどを交えたコンテンツが含まれる。

NFTは合計10,999個のNFTが発行される。3つの異なるロケーションの一つがランダムで含まれる「Mystery Edition」が10,000点、3つのロケーション全てとボーナス画像が付属する「Epic Edition」の2種類がある。

価格はMysteryが30ドル、Epicは100ドルだ。

なお、NFTのリリースに先駆け、LOTRの権利を保有する映画スタジオのワーナー・ブラザースは今週19日にNFT専用のTwitterアカウントを開設した。

ロード・オブ・ザ・リング(Lord of the Rings)は英国の著名作家J・R・R・トールキン氏の名作ファンタジー小説「指輪物語」を原作とした映画シリーズ。トールキン氏の描いた世界観を基とする映画は2001年以降、6作品ある。TVシリーズも2022年に公開されたばかりだ。

これまでにも映像をNFT化する取り組みはあったが、DVDのようにハリウッド映画がNFT化されるのは今回が初事例となる。

映画のNFT

最近では、このような映画のIPコンテンツを活用したNFTの事例は少なくない。

ハリウッドの名監督のクエンティン・タランティーノ氏は21年11月に「パルプ・フィクション」の未公開映像を利用したNFTを販売。100万ドル(1億5,000万円)以上の売上を記録するなど人気を博したが、著作権を巡り、映画スタジオのミラマックスと裁判に発展。しかし22年9月にミラマックスが訴えが取り下げ、一旦落着 に至っていた。

国内でも、現在放映中の「カラダ探し」に主演する橋本環奈氏の肖像画をモチーフとしたNFTが販売される初の試みが進む。国内の著名VRアーティストせきぐちあいみ氏が「カラダ探し」をモチーフとしたVRアートが第一弾として21日22時から30日までオークションされる。

関連:日本発せきぐちあいみ氏のデジタルアート作品、1300万円で落札

NFTとは

NFTとは、「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンを指す。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広い分野で活用されている。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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