ビットコインのボラティリティ過去最低に、ステーブルコイン占有率は最高水準
マクロ経済と金融市場
前週末23日の米NY株式市場では、ダウは前日比176ドル(0.53%)高と反発して取引を終えた。
同日発表された米国の消費者マインドを表す「ミシガン大学消費者態度指数」では、1年先のインフレ期待が下方修正されたことで、インフレへの警戒感が和らいだ。
国内株式市場では一年を締め括る「大納会」は22年12月30日、「大発会」は23年1月4日となる。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.34%高の16,886ドル。
先週末には、米国を襲った過去最大級の寒波の影響がマイニング企業を直撃。ハッシュレート(採掘速度)が急落する場面もあった。
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年末年始の閑散相場は例年通り薄商いが想定される。海外勢はクリスマス休暇であったが、年末に向けた節税売り(タックスロス・セリング)を終え、相場の下押し圧力が弱まるとの見方もある。
また、年明けの1月4日には先日開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録要旨が公開される。インフレ抑制のための金融引き締めを最優先し、タカ派姿勢を強めるFRB(米連邦準備制度)の今後の政策方針について、相場関係者は手がかりを探ることになりそうだ。
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オンチェーンアナリストWill Clemente(@WClementeIII)氏が指摘するように、価格変動性を示すビットコインのヒストリカル・ボラティリティ・インデックスが過去最低を記録した。
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ステーブルコイン占有率が高水準
仮想通貨分析ポータルのGlassnode Alertsのデータによれば、ビットコインとイーサリアムの直近のネットフローは、いずれも出金を示すアウトフローが入金額を大幅超過した。
ビットコインやイーサリアムの取引所への大量送金は、換金目的の売り圧力として懸念されやすく、その逆であればカストディサービスおよびコールドウォレットへの資金移動が示唆されるため、中・長期保有を前提とした売り圧減少につながるものと見なされやすい。
一方、ステーブルコインの大量流入は流動性の高い手元資金(フリーキャッシュ)の優位性を反映するとともに、さらなる相場暴落に備えた投資家の待機行動と潜在的な買い圧力を示唆している。
USDT.Dインジケーターを確認すると、主要ステーブルコインであるテザー(USDT)の市場ドミナンスは、過去最高水準の8.6%に達した。USDCドミナンスも5.75%と高水準を維持する。
USDTにおける市場占有率の過去最高値は、テラ(LUNA)ショックとThree Arrows Capital(3AC)破綻で相場が暴落した今年5月と、FTX破綻の影響で資産整理が進んだ今年11月の9.4%台だ。
21年5月の暴落時には5.5%台、コロナ・ショックで株や暗号資産など金融市場全体が崩壊した20年3月でも4.1%台だったことから、いかに現在が高い水準であるかがわかる。
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