ATOMトークンの実用性拡大へ コスモス、セキュリティ共有を開始

ATOMの実用性拡大へ

暗号資産(仮想通貨)コスモス(ATOM)のプロジェクトは12日、ネットワーク内でセキュリティを共有する仕組み「Replicated Security」が稼働を開始したことを発表した。

スマートコントラクト機能を提供するブロックチェーン「Neutron」がコスモスのネットワークでブロック生成を開始し、「Cosmos Hub」のセキュリティを利用。コスモスのプロジェクトは、セキュリティの共有が開始したことで、ATOMトークンの実用性に新しい時代が到来すると説明した。

コスモスは、異なるブロックチェーン間の相互運用を実現するプロジェクト。このブロックチェーン間で中心的な役割を果たすのが「Cosmos Hub」というブロックチェーンである。

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新しいプロジェクトがブロックチェーンを開発してサービスを提供する際、最初に課題の1つに上がるのがセキュリティの確保。プロダクト開発などコアな業務だけでなく、セキュリティの確保にもリソースを割かなければならない。

この課題を解決するための手段が「Replicated Security」である。セキュリティの共有とは、Cosmos Hubのバリデータが、コスモスのネットワークに参加するブロックチェーンのトランザクションを検証してくれることを意味する。

Replicated Securityの以前の名称は「Interchain Security(ICS)」。また、Cosmos Hubとセキュリティを共有するブロックチェーンのことは「Consumer Chain」と呼ぶ。

トランザクションを認証してもらうかわりに、Consumer Chainは収益をCosmos Hubと共有。共有された収益は、ATOMトークンのバリデータやデリゲータに分配される。

バリデータとは

ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのこと。またデリゲータとは、バリデータに検証を委任する人を指す。

▶️仮想通貨用語集

Neutronとは

Neutronは、Replicated Securityを活用する初めてのConsumer Chain。これから、ATOMトークンのステーキングによるセキュリティを活用しながら稼働を本格化していく。

公式ウェブサイト上ではNeutronのことを、「DeFi(分散型金融)向けのスマートコントラクトプラットフォームである」と説明。コスモスの開発キット「Cosmos SDK」で構築され、ステーキングされたATOMに守られた安全なスマートコントラクトプラットフォームだとしている。

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Neutronはまだローンチ直後で、最初の2週間を準備期間とするなど、徐々に稼働を本格化する計画である。

なお、次は2つ目のConsumer Chainとして、DeFiプロジェクトのStrideが稼働を開始する予定。12日には、Strideの稼働がコミュニティによって承認されたことも発表した。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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