米債務上限停止法案が大統領署名へ 米国株続伸|3日金融短観
6/3(土)朝の相場動向(前日比)
- NYダウ:33,762ドル +2.1%
- ナスダック:13,240ドル +1%
- 日経平均:31,524円 +1.2%
- 米ドル/円:139.9 +0.8%
- 米ドル指数:104 +0.4%
- 米国債10年:年利回り3.69 +0.1%
- 金先物:1,964ドル -1.5%
- ビットコイン:27,299ドル +1.6%
- イーサリアム:1,908ドル +2.2%
伝統金融
暗号資産
本日のNYダウ・ナスダック
本日のNYダウは+701ドルと大幅に続伸。ナスダックも+139.7高で取引を終えた。米債務上限問題で法案が上院で可決されたことや強い雇用統計が好感された模様だ。
米債務問題の進捗
米上院は日本時間2日午前の本会議で、バイデン政権と下院共和党の連邦政府債務上限停止合意による「財政責任法案」を賛成63、反対36の賛成多数で可決した。1日にはすでに下院で可決済みのため、大統領に送付され成立する見通しだ。
「Xデー(6月5日)」を目前にして法案が議会に採決されたことでデフォルは回避されることになった。
ブルームバーグなどによると、バイデン大統領は上院可決を受けて「われわれの仕事はまだ終わっていないが、この合意は重要な一歩だ。できる限り早急に法案に署名して、法律として成立させることを楽しみにしている」とコメントしたという。
関連:「Xデー」迫る米債務上限問題、考えられるシナリオとその影響
5月米雇用統計
昨夜発表の米5月雇用統計は、前月比33万9000人増。予想の19万5000人増を大幅に超えた。一方、失業率は予想の3.5%および前月の3.4%を上回り3.7%の上昇となった。
失業率の上昇幅は2020年4月(コロナショック)以来の水準だ。また、平均時給は前月比0.3%増で予想と一致し、前月の0.4%増をやや下回った。
今回のデータは強弱まちまちの内容であり、パウエルFRB議長やFOMCメンバーが示唆した利上げ据え置きが正当化される可能性もあるが、「労働市場減速の明確な兆候を明確に示したものではない」との指摘もある。一方、7月に追加利上げを再開するシナリオを支持する見解も散見される。
CME短期金融市場での6月利上げ休止への観測は現時点で70%程度で推移している。
ドル円反発
ドル円は強い雇用統計などを受けて上昇し、一時1ドル=140円07銭を付けた。
経済指標
- 6月13日21時30分(火):5月消費者物価指数(CPI)
- 6月14日21時30分(水):5月卸売物価指数(PPI)
- 6月15日3時00分(木):米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表
米国株
本日のS&P500種株価指数は昨年10月に付けた安値から20%ほど上昇しており、昨年8月以来の戻り高値を更新して終了した。
テスラなどハイテク株だけでなく産業や銀行、エネルギーなど景気敏感株にも買いが入ったが、エヌビディアは反落し、c3.aiは前日の決算の影響で大幅に続落した。個別銘柄の前日比:エヌビディア-1.1%、c3.ai-7%、AMD-1.3%、テスラ+3.1%、マイクロソフト+0.8%、アルファベット+0.7%、アマゾン+1.2%、アップル+0.4%、メタ+0%。
関連:デフォルト懸念後退 米国株反発、c3.aiは決算受けて大幅安|2日金融短観
アップルは年次開発者会議「WWDC23」を日本時間の6月6日早朝から開催する予定。今回のイベントでは期待されてきたVR/MRヘッドセットが発表される可能性が高いとされている。
関連:NISAで買える、国内・海外のETF(上場投資信託)ランキングTOP3
仮想通貨関連株
- コインベース|64.5ドル(+1.5%/+13%)
- マイクロストラテジー|302ドル(+0.7%/+5.9%)
- マラソン・デジタル|10ドル(+0.4%/+12%)
コインベース傘下のコインベースデリバティブエクスチェンジは1日、米国でビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の先物取引を機関投資家向けに提供する計画を発表した。
これまで同社はナノ・ビットコイン(BIT)とナノ・イーサ(ETI)契約を提供してきた。新たに提供される先物契約はそれぞれ1契約あたり1 BTCと10 ETHの取引サイズで設定され、米ドルで毎月決済される。
関連:米コインベースデリバティブ取引所、機関投資家向けにビットコイン等の先物取引を提供
関連:米債務上限合意で仮想通貨業界に朗報 マイニング増税案は見送り
関連:税制優遇制度「つみたてNISA」で選べる投資信託ランキング
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します