仮想通貨取引所Bitfinex、ビットコインを企業の資産として保有=報道
バランスシートにビットコイン
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックス(Bitfinex)は、企業の資産としてビットコイン(BTC)を所有していることがわかった。情報に直接精通した人物の話として「The Block」が4日に報じた。
以前から、取引サービスから発生する手数料の一部をビットコインとして所有していると情報筋は説明。なお、保有数量については明かしていない。
今回の内容は情報筋の話であるため、ビットフィネックスが実際にバランスシートでビットコインを所有しているかは不明確。同社のパオロ・アルドイノ最高技術責任者(CTO)は3日に、以下のコメントをX(旧ツイッター)に投稿していた。
ビットコインから非常に多くの利益を得ている仮想通貨取引所は、利益の一部をビットコインに再投資すべきだ。
ビットフィネックスは、(ビットコイン関連技術である)ライトニングネットワーク、RGB、Liquid Networkに再投資している。
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アルドイノ氏はビットコインの所有には言及していない。The Blockに対しては「ビットフィネックスはビットコインの技術に再投資している。これは、単純にビットコインを購入する以上に意味のある投資だ」とコメントした。
上述した情報筋は、ビットフィネックスが手数料の一部をビットコインとして所有しているのは、「ビットコインに対する長期的なコミットメントである」と述べたという。
テザー社の動向
ビットフィネックスは、米ドルステーブルコイン「USDT」などを発行するテザー社の姉妹企業。アルドイノ氏は両社のCTOを務めている。
ステーブルコインとは
価格が常に安定するように設計された仮想通貨のこと。法定通貨または仮想通貨に価値が裏付けられていたり、アルゴリズム等で価格を安定させたりする様々なステーブルコインが開発されている。
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ビットコインに対して支援を行っているのは、テザー社も同様。先月には、RGBの開発に積極的に貢献していると述べた。RGBとは、ビットコインエコシステムでレイヤー2または3として稼働するスマートコントラクトプラットフォームである。
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また先月には、テザー社がビットコインを推定5万5,000BTC(2,080億円相当)超を保有している可能性があるとの見方が示された。
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仮想通貨企業「21.co」のリサーチアナリストのトム・ワン氏が、憶測だと前置きしながらもテザー社のものと思われるビットコインアドレスを特定したと発表。当時、ビットコインの保有量としては世界第11位であると指摘した。
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