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テザーUSDT、3つのブロックチェーンのサポートを終了へ Omni Layerなどが対象

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

理由は需要の減少

暗号資産(仮想通貨)の米ドルステーブルコイン「USDT」などを発行するテザー社は17日、3つのブロックチェーン「Kusama」「Omni Layer」「Bitcoin Cash SLP」のサポートを終了すると発表した。

サポートを終了する主な理由は需要の減少。USDTの新規発行は17日に終了し、償還は最低12カ月間は可能であるとしている。

発表の冒頭でテザー社は、活発なエコシステムを維持する責任から、周期的にサポートするブロックチェーンの見直しを行なっていると説明。その時に、保守性、利用に関する統計、コミュニティの関心のバランスをとるようにしていると述べた。また、特定のブロックチェーンでUSDTを利用できるようにするかを決めるのに重要なのは「コミュニティの関心の水準」だとしている。

そして、もし1つのブロックチェーンで長期に渡って需要が大幅に減少し、利用に回復の兆しが全く見られない場合は、サポートの維持が非効率になり、セキュリティや監督にリスクが生じる可能性があると説明した。

こういった理由から、注意深く検討した結果、上述した3つのブロックチェーンのサポートを終了すると決めたという。発表のタイトルでは、今回の決断は「コミュニティの需要に合わせ、イノベーションを促進するための戦略的変更」だと述べている。

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ビットコインに対する見方

ビットコイン(BTC)に投資も行うテザー社が今回の決定について、特に影響が大きいと考えているのが「Omni Layer」。Omni Layerは、ビットコインのブロックチェーン上にあるプラットフォームで、カスタムしたデジタル資産や仮想通貨を発行・取引するために開発されている。

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また、Omni Layerはテザー社がサポートした初めてのブロックチェーン。Omni Layerのサポートを開始したのは2014年だった。テザー社の初期の事業においてOmni Layerは重要な役割を果たしたが、年数が経つにつれて、USDTの利用や人気トークンの数が減少したと指摘している。

一方でテザー社は、ビットコインの価値に対する見方は変わらないと主張した。Omni Layerが活性化すれば再サポートを検討することもあると説明。そして、テザー社は現在「RGB」の開発に積極的に貢献していると述べている。

RGBとは、ビットコインエコシステムでレイヤー2または3として稼働するスマートコントラクトプラットフォーム。RGBはビットコインのブロックチェーンだけでなく、ライトニングネットワークにも対応している。

ライトニングネットワークとは

主にビットコインのトランザクション処理能力を向上させるためのオフチェーン技術のこと。

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テザー社は、RGBがデジタル資産やスマートコントラクト、デジタル上の権利に新しい時代をもたらすと信じていると説明。RGB上でUSDTが発行されれば、強力で拡張性の高い別のビットコインレイヤー上で、新しいUSDTを世界が目撃することになるとした。

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