イーサリアムの屋台骨、米Consensys傘下のAPIサービスInfuraが分散化計画を発表

単一障害点の解消へ

主要なブロックチェーンAPIサービスInfuraは8日、分散化計画を発表した。2023年内に分散型バージョンをリリースし、2024年中には完全な分散化へとシフト、データプロバイダーのパーミッションレスマーケットプレイスを構築する方針だ。

APIネットワークに参加するインフラプロバイダーを募っており、主要なWeb2クラウドプロバイダーから引き合いを受けているとのこと。

Infuraとは分散型アプリケーションやスマートコントラクトがブロックチェーンとの対話を容易にするリモートプロシージャコール(RPC)サービスを提供している。多くのdAppsがイーサリアムブロックチェーンからのリアルタイムデータを取得する際の主要なアクセスポイントとして利用している。

Infuraはまず、Consensysが単独で制御してきたものから、連邦制を取り入れてノードの多様化を進める方向性だ。さまざまな独立サービスプロバイダと提携し、多様なバージョンを展開することで、セキュリティや検閲耐性の強化が期待される。ユーザーは、特定の要件に合わせてRPCサービスプロバイダを選ぶことが可能となる。

Consensysの戦略責任者、サイモン・モリス氏は韓国ブロックチェーンウィークで、「今年後半に新たな取り組みを開始する予定で、連邦フェーズとして約6ヶ月を見込んでいる」と述べた。

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Web2大手企業も関心示す

モリス氏によれば、Infuraの究極の目標は、分散している最大5つの異なるデータプロバイダーから成るマーケットプレイスを構築すること。これにより、dAppsは一つのデータサービスプロバイダーに依存せず、イーサリアムへのアクセスがより信頼性と検閲耐性を持つものとなる。

このプロジェクトは、分散型自律組織(DAO)や財団によって管理される予定で、TCP/IPのような規制を受けないアーキテクチャの実現を目指している。モリス氏によれば、多くのWeb3ネイティブ企業と大手Web2クラウドプロバイダーが参加に興味を示しているが、Google CloudやAWSなどの具体的な企業名は確認されていない。

過去には、Infuraが一時的にダウンし、その影響でWeb3ウォレットMetaMaskの機能が停止。集権型取引所やDeFiプロジェクトにも影響が出た。また、ミキシングサービスTornado Cashに対する米国の制裁にConsensysが従ったことで、一部ユーザーからの批判を受けた。

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Web3とは

Web3は、ブロックチェーン、仮想通貨、NFTを活用し、ユーザーに所有権を移行する新しいインターネットビジョンを指す。Web1が読み取り専用、Web2が読み書き可能なのに対し、Web3は読み書き+所有が可能となる。所有権の拡張、検閲耐性、分散型自律組織(DAO)、デジタルアイデンティティ、ネイティブペイメント(金融の自主性)など、ユーザーに革新的な機能を提供する。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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