能登半島地震、仮想通貨プロジェクトによる緊急救援・寄付活動が進行中
仮想通貨による寄付活動
令和6年1月1日に発生した能登半島地震は、震度7、マグニチュード7.6の強い揺れを引き起こし、津波や土砂災害、火災も発生、被災地では大きな被害が出ている。
この事態に対応し、パブリックチェーンの透明性を活かした暗号資産(仮想通貨)による寄付活動が開設されている。公開されたオンチェーンデータを通じて寄付金額が確認でき、4日時点で各プロジェクトにはそれぞれ数十~数百万円相当の寄付が集まっている状況だ。
暗号資産を活用した支援活動は、被災地に迅速な援助を提供する手段となっている。この取り組みの一例が、株式会社HashPaletteが開発した「PaletteChain」による共同キャンペーン『#web3prayforjapan』だ。HashPaletteは、一般社団法人 日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)正会員であるHashPortグループの連結子会社である。
このキャンペーンでは、Palette、TRON、Cardano、Polygon、Neo、Qtum、Mask Network、IOSTなどのブロックチェーンプロジェクトが参加し、各プロジェクトが自社のネイティブトークンを用いた寄付窓口を設置している。
このキャンペーンで集まった暗号資産は、ガス代や税金を除いた後、全額を日本円に換算し、赤い羽根共同募金の「令和6年能登半島地震への義援金(仮)」に寄付される。寄付の結果は、HashPaletteの公式ウェブサイトで公開予定だ。寄付期間は1月末までで、2月末には寄付実行と結果公開が行われる。ただし、災害の状況によっては、これらの予定が変更される可能性がある。
チェーン/暗号資産種別ごとの送金先ウォレットアドレスは以下の通り。各資産のホルダーは、公式ページで直接確認のうえ、慎重にコピー&ペーストして使用してほしい。
個別コミュニティも活動
一方、NPO法人NEM技術普及推進会NEMTUSは、2日午前に被災地支援のための緊急募金を開始した。寄付はSymbol(XYM)、NEM(XEM)、日本円で受け付けており、Symbol(XYM)の場合は専用の寄付申告フォームを提出の上、領収書の発行も可能だ。
Astar Networkは、2日正午に暗号資産による災害支援募金ページを開設した。この支援はAstar財団とStartale Labsが主導している。現在、ASTRトークンによる寄付を受け付けている。
また、ブロックチェーンプロジェクト「Oasys」も2日午後に同様の取り組みを始めた。Oasysはバンダイナムコ研究所など大手ゲーム会社やWeb3企業が参加しているプロジェクト。Oasys(OAS)、イーサリアム(ETH)、ポリゴン版イーサリアム(WETH)、ビットコイン(BTC)での寄付が可能だ。
これらのプロジェクトは、ガス代や税金を除き、集まった寄付金を全額、本災害の救援や復旧活動に使用すると述べている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します