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推定5000億円のイーサリアムが喪失の可能性、コインベース・ディレクターが分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

永久にアクセス不能となったイーサリアム

米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのディレクターを務めるコナー・グロガン氏は21日、これまでユーザーのミスなどにより、少なくとも時価34億3,000万ドル(約5,070億円)相当のイーサリアム(ETH)が永久に失われたとの推定を発表した。

912,296.82 ETHが取り戻せなくなった形で、これは、流通供給量の0.76%以上に当たる。

EIP-1559で焼却(バーン)されたイーサリアム(530万ETH)を含めると、これまでに発行されたイーサリアムの5%以上(時価3.5兆円相当)が永久に失われたことになると続けた。

EIP(イーサリアム改善提案)1559は、ネットワークの混雑状況に応じて自動的に調整される基本手数料(ベースフィー)を導入したものだ。ベースフィーは、トランザクションが処理される際にバーンされ、永久にイーサリアムの供給量から取り除かれる。

出典:コナー・グロガン氏

イーサリアムを失ったアドレスは、様々な公開レポートやクエリから拾い出している。グロガン氏は、主な損失事例として、以下を挙げた。

  • Web3 Foundationが、Parity Multisigのバグにより30万6,000ETHを凍結。
  • Quadrigaが欠陥のあるコントラクトにより6万ETHを紛失。
  • AkutarsがNFTミントの失敗により1万1,500ETHを紛失。
  • その他、様々な者が手違いなどにより合計2万5,000ETHを焼却アドレスに送信。

グロガン氏は注意事項として、この34億ドル以上という数字は、実際にアクセスできなくなったイーサリアムの総量を大幅に下回るものだと述べた。今回の数字は、イーサリアムが永久に凍結された事例のみを対象としている。

仮想通貨ユーザーが自分のミスにより資産へのアクセス手段を失ってしまうことは「セルフGOX」とも呼ばれているところだ。以下の記事では送金ミスが発生する原因や対処法について解説している。

関連:仮想通貨の送金ミスによるセルフGOX回避法|リスクを軽減するテスト送金ガイド

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)についても、これまでに一部が永久にアクセスできなくなっている。

例えば、オンチェーン分析企業チェイナリシスは、発行されたビットコインのうち、約20%が紛失またはアクセスできない状態にあると指摘している。

なお、この数字は、古いアドレスなどのデータに基づくものであり、ユーザーが長期間コールドウォレットにビットコインを保管しているものも数えられている可能性がある。このため、実際にアクセス不能になっているビットコインは、この推定よりも少ないとみられる。

最近の事例では、英国人ジェームズ・ハウエルズ氏が、誤って捨ててしまったハードドライブに入っていたビットコインを取り戻そうとして、埋立地へのアクセス許可を求める法的闘争を起こしている。

このハードドライブには、7,500ビットコイン(時価1,270億円相当)が入っていた。

関連:英国人の1000億円ビットコイン回収作戦、専門家は「成功確率ほぼゼロ」

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