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18日間で純資産が6倍、米ビットマイン会長が語るイーサリアム「5%の錬金術」戦略とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムのマイクロストラテジーを目指して

米ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(以下、ビットマイン)は28日、トム・リー会長による「5%の錬金術」と題した投資家向けプレゼンテーションを公開した。このプレゼンは、月次ビデオシリーズ「会長のメッセージ」の初回であり、投資家に暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の長期的なメリットを伝えるとともに、同社のETHトレジャリー戦略に関する最新情報を提供するために開発されたものだ。

「5%の錬金術」とは、イーサリアム総供給量の5%取得を目指すビットマイン社の投資戦略であり、マイクロストラテジー(現ストラテジー)のビットコイントレジャリー戦略を模倣しながらも、イーサリアムに特化している点が大きな特徴となっている。

リー氏によると、ビットマイン社がビットコインではなくイーサリアムをトレジャリー戦略資産として選択したのは、イーサリアムが今後10年間で最も重要なマクロトレードとなることを確信しているためだという。

その鍵を握るのが、急速に採用が拡大しているステーブルコインの存在だ。JPモルガンやアマゾンなどの大手機関によるステーブルコイン発行計画や検討が相次ぐ中、ステーブルコインは現在、仮想通貨における「ChatGPT的転換点」を迎えていると同氏は指摘する。

さらに、米国におけるGENIUS(ジーニアス)法の成立もステーブルコインにとって強力な追い風となっており、スコット・べセッント米財務長官はステーブルコイン市場が現在の10倍以上となる4兆ドル規模まで成長する可能性を示唆している。

ステーブルコインを含む現実資産のトークン化は、米国法に準拠した最大のスマートコントラクトプラットフォームであるイーサリアム上で行われており、60%以上という圧倒的な市場シェアを誇っている。そのため、ステーブルコインの成長は「イーサリアムに対する需要の爆発的増加」を意味するとリー氏は説明した。

関連:米ビットマイン、イーサリアム保有額20億ドル突破で最大規模に

トレジャリー戦略の強み

リー氏は、ビットマインのようなイーサリアムトレジャリー企業は、単なるイーサリアム保有やETF保有を超える価値を提供すると主張し、その根拠として以下の4つのポイントを挙げた。

  • 株式や転換社債の発行によりETH保有量を継続的に増やし、1株あたりのETH保有量を向上
  • ETHのボラティリティ(ビットコインの2倍以上)を活用し、転換社債などを発行することで、資金調達コストを削減。
  • ステーキング収益を再投資し、さらなるETH購入を実現
  • 他のETH保有企業を買収することで、資産基盤を強化

また、 ETHトレジャリー企業はインフラビジネスであり、イーサリアムをステーキングすることでPoS(プルーフ・オブ・ステーク)基盤のイーサリアムネットワークの安全性を支えることができると、リー氏は指摘する。またステーキングにより利回りが発生するため、企業の安定した収益源となる。

リー氏は今後、ステーブルコイン発行者や現実資産のトークン化を行う企業が、ネットワークの健全性を確保するためイーサリアムをステーキングするようになると予測している。最終的にはゴールドマン・サックスやJPモルガンといった大手金融機関が大量のイーサリアムを保有することになるとし、「イーサリアム供給量の5%を取得することで、ビットマイン社がその先を行く」と強調した。

ビットマインの驚異的な成長

元JPモルガンの金融戦略アナリストでファンドストラット共同創設者のトム・リー氏は、6月30日付でビットマイン社の取締役会長に就任し、イーサリアムの大量購入を目的とする2億5,000万ドル(約370億円)の資金調達を主導した。

私募による資金調達は7月8日に完了したが、わずか18日後の7月27日時点で、ビットマイン社は合計27億ドル(約4,012億円)の財務資産を有する企業へと劇的な成長を遂げた。

資産の内訳は以下の通り:

  • 60万ETHトークン: 23億ドル(約3,418億円)
  • ビットコイン:2,300万ドル(約34億円)
  • 現金:3億6,900万ドル(約546億円)

総資産が27億ドルに達したことにより、1株あたり純資産価値(NAV)は約23ドル(3,418円)に到達した。これは7月8日時点の1株あたり4ドル(594円)から実に6倍の成長であり、18日間で24億ドル(3,566億円)という巨額の株主価値を創出したことになる。

関連:アーク、270億円相当ビットマイン株取得でイーサリアム財務戦略を支援

ストラテジーとの比較

リー氏は、ビットマイン社の成長スピードをストラテジー社と比較することで、その驚異的な速度を具体的に示した。「マイクロストラテジーが180日で達成したことを、ビットマインは18日で成し遂げた」と指摘し、その背景を説明した。

ストラテジー社は、ビットコイントレジャリー戦略の開始後、一連の資金調達により成長を遂げた。2億4,000万ドルのBTC購入から始まり、180日間で27億ドルを調達するに至った。

一方、ビットマイン社は2億6,500万ドルからスタートし、わずか18日後に27億ドルの資産を保有するという10倍の速度で成長を実現した。

我々は「イーサリアムのマイクロストラテジー」を目指しているが、より迅速に動いている。

株価で比較すると、2020年8月にビットコイントレジャリー戦略を開始後、ストラテジー社の株価は13ドルから480ドルに上昇し、30倍のリターンを達成した。そのうちの11倍はビットコインの価格上昇によるもので、残りの20倍が戦略によるものだった。

ビットマイン社の株価もストラテジー社と類似したトレンドを描いており、イーサリアム価格が1.5倍上昇する中、同社の株価は9.5倍に急騰した。

今後の展望

リー氏は今後の展望として、ビットマイン社が完全に米国の規制に準拠した、100%米国を拠点するバリデータネットワークの構築を目指すと宣言した。また、イーサリアムのNFTプロジェクトであるPudgy Penguinsやイーサリアム財団などの協力を通して、コミュニティに積極的に関わっていく方針を示した。また、高いリターンが見込める選択的投資も行なっていくという。

しかし、イーサリアム供給量の5%を取得する「5%の錬金術」こそが、同社の最大の目標であることを改めて強調した。

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