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FTX創業者バンクマン=フリード氏、詐欺罪判決見直しを米最高裁に申し立て

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 最高裁への申し立てが残された最後の法的手段か
  • 大統領恩赦は「審査中」の状態

有罪判決不服として最高裁に申し立て

破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのサム・バンクマン=フリード創業者・前CEOは10日、詐欺罪での有罪判決を覆すよう米最高裁判所に上告受理を申し立てた。ニューヨークタイムズなどが報じた。現在25年の禁錮刑に服している同被告にとって、これが最後に残された法的手段とみられている。

サム氏は、2024年に地方裁判所で詐欺、共謀、資金洗浄に関連する7つの罪状により25年の懲役を言い渡された。その後判決を不服として控訴したが、今年6月に控訴裁判所は地裁による有罪判決を支持し、8月にはその判断を確定させた。

これにより、サム氏に残された法的手段は、最高裁判所に「裁量上訴の許可」を求める申立てのみとなっていた格好だ。裁量上訴とは、当事者に「審理してもらう権利」が保障されていない上訴の形式である。

なお、米最高裁の公表データによれば、こうした形式で各会期に提起された案件のうち、審理が行われるのは約1%に過ぎない。

関連記事:米控訴裁、FTX前CEO懲役25年を正式確定 上訴棄却の効力発生

第2巡回区控訴裁が正式命令書を発行し、FTX前CEOサム・バンクマンフリード被告への懲役25年判決を確定させた。サム氏に残る法的手段は少ない。

申し立て内容

サム氏の弁護団は今回、裁量上訴を申立て、審理は「緊急に必要」であると主張している。一審においてFTXの顧客が実際には損失を被っていなかったことを示す証拠の提出を裁判所が不当に禁じたと訴えた。

具体的には、「FTXおよびアラメダリサーチは一時的に流動性を欠いていたに過ぎず、投資家と顧客の双方に最終的な弁済を行うのに十分な資産を常に保有していた」と主張している。

さらに「顧客への返済に十分な資産は常に存在しており、実際にすでに利息付きで既に返済が完了している」とも述べた。また、サム氏に対する約110億ドル(約1.7兆円)の資産没収命令についても、憲法の「過度な罰金の禁止」に違反する「過酷な罰金」だと訴えている。

サム氏側は、控訴裁判でもこれと同様の主張を展開していた。しかし、控訴裁の判事は、経済的な損害を与える意図がなくとも「電信詐欺」は成立し得るとして退けている。また、顧客資金を姉妹会社アラメダリサーチなどに無断流用していた件などを改めて問題視し、第一審を支持した格好だ。

資産没収を巡る主張についても、控訴裁は没収額は犯罪行為によって得た収益に基づいて算定されるとする連邦没収法の解釈を示し、サム氏の主張を斥けた。

なお、FTX元顧客への返済率はクラスにより異なるが、おおむね元本の100%~120%程度の水準となっている。ただし顧客への返済は仮想通貨現物ではなく、2022年11月時点での米ドル相当額で支払われている。このため、債権者は仮想通貨のここ数年の大幅上昇の恩恵は受けられていない。

大統領恩赦の可能性も模索

裁判とは別の手段として、サム氏は6月、ドナルド・トランプ大統領に対して恩赦を申請している。米司法省の恩赦担当局の記録では、この申請はまだ「審査中」だ。

なお、「刑期満了後の恩赦」が申請されており即時釈放を求めるものではない。そのため、もし仮に認められてもサム氏の公民権が回復されるのは刑期満了後となる。

ただし、恩赦への道のりも厳しいとみられる。トランプ大統領自身が1月時点で、サム氏の恩赦を検討しない考えを示しており、さらに7月には米上院が全会一致で、サム氏への恩赦や減刑に反対する決議を採択した状況だ。

関連記事:米上院、FTX創業者恩赦に反対決議可決

米上院は7月16日、FTX共同創業者サム・バンクマンフリード被告への恩赦・減刑に反対する決議(S.Res.772)を全会一致で可決した。同被告は禁錮25年の判決を受け服役中で、大統領への恩赦を申請している。

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