- カンコア開発における次の段階を加速へ
- トークン化金融における流動性OSを目指す
シードラウンド完了
カントンネットワーク(CC)基盤の暗号資産(仮想通貨)などの取引プラットフォームCancore(カンコア)をサポートするカンコア財団は日本時間28日、カンコアがシードラウンドで720万ドル(1ドル=157.99円換算で約11億円)の資金を調達したことを発表した。
今回の資金は、クロスチェーン決済インフラからトークン化金融における流動性のOS(運営レイヤー)へと進化することに活用すると説明。トレーディング、流動性のルーティング、自動投資、AI(人工知能)エージェントの執行といった機能を組み合わせて1つのプラットフォームで提供していくと述べている。
カンコアは2026年4月にメインネットで稼働し始めたプラットフォーム。セルフカストディ型であること、カントンネットワークとイーサリアム(ETH)の仮想マシン(EVM)のネットワークをつなぐこと、アトミック決済を実現することなどの特徴を持つ。なお、公式サイトではプロダクトはまだベータ版であるとしている。
アトミック決済とは
「資金の支払い」と「資産の受け取り」を同時かつ不可分に行う決済のこと。これらのうち片方だけ失敗するリスクをなくせるメリットがある。
今回カンコア自体の公式Xアカウントは、機関の資産が動くカントンネットワークと、流動性が存在するパブリックブロックチェーンを1つの市場にするために、720万ドルを調達したと説明した。
出資したのは、アークストリーム・キャピタル、ダオ5、ペーパー・ベンチャーズ、Xベンチャーズ、プルーフ・オブ・トーク、MHベンチャーズ。カンコアに取材をした『ザ・ブロック』によると正式なリード投資家はいない。
また、ザ・ブロックによると、今回の資金調達は今後発行予定のトークン「CNRX」に対する契約(SAFT)を介して実施された。資金調達におけるCNRXの完全希薄化後の評価額は6,000万ドル(同約95億円)で、最も多く配分を受け取ったのはダオ5とペーパー・ベンチャーズ。実際に調達を完了したのは9月中旬だという。
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調達資金の用途
調達資金の用途に関する項目でカンコア財団は、これからカンコア開発における次の段階を加速させると説明。カントンネットワークと接続するネットワークや流動性元を増やしたり、カントンネットワークネイティブの資産やRWA(現実資産)を追加で統合したり、自動の取引・執行機能を拡大したりするとした。
また、従来のプールに資産をロックしたままにせずに流動性をブロックチェーン間で移動できるようにする「0-TVLブリッジ」の開発にも調達資金を活用していくとも説明。他にも機関水準の決済インフラ、セキュリティ、監査への投資を継続していくことなどを行っていくと述べた。
今回の発表で、カンコアのWasif Rashid CEOは以下のようにコメントした。
トークン化によって、より幅広い金融資産がオンチェーンで利用できるようになってきている。次の課題は、資産の流動性を高め、プログラム可能にして、マーケットをまたいで利用できるようにすることだ。
カンコアは、カントンネットワークとパブリックブロックチェーン間でユーザーがすでに資産を移動・取引できるようにしており、エージェントの取引機能もローンチした。
次に取り組むのは、1つの場所からトークン化された資産全体にわたって、資本を移動・取引・投資・自動化できる運営層を構築することだ。
また、ペーパー・ベンチャーズのジェネラル・パートナーであるDanish Chaudhry氏のコメントは以下の通り。
従来の市場では価値の大部分が、清算・決済・プライム・ブローカレッジといったプラットフォーム間で資本を移動できるインフラに集約されている。
トークン化市場でも同じ層が必要だが、カントンネットワークとパブリックブロックチェーンの間にはほとんど存在していない。
カンコアのプロジェクトは、機関が望むセキュリティ基準に合わせて、それを構築している。我々は、カンコアのチームが、トークン化した資本がネットワーク間でどのように移動するのかを定義することに適していると考えている。



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