- 日経報道では年内にも実証、DCP試算で手続き最大5営業日短縮
- eB/L解禁の商法改正案、10月23日に閣議決定
電子船荷証券とDCJPYで同時決済
商工組合中央金庫(商工中金)が発行するトークン化預金「DCJPY」を、貿易決済に使う検討が始まった。株式会社DCPとSTANDAGE(スタンデージ)は28日、商工中金の参加のもとで決済一体型の貿易プラットフォームの共同検討を開始したと発表した。2028年度の商用化を目指す。
電子船荷証券(eB/L)の権利移転と代金の支払いを同時に完了させる「DvP(同時履行)決済」の実現が柱だ。STANDAGEが採用するカーゴエックス(CargoX)のeB/L基盤と、DCPのトークン化預金プラットフォームをスマートコントラクトでつなぐ。両社は「商流の電子化と金流との同期」を掲げ、実証実験の準備を進める。
トークン化預金は、銀行預金をブロックチェーンなどの技術でデジタル上で扱えるようにしたもの。DCJPYは、DCPのプラットフォーム上で金融機関が発行・償還する。
関連記事:インフキュリオンとDCP、DCJPYの決済基盤連携で基本合意
インフキュリオンとDCPが、トークン化預金DCJPYを軸とした決済基盤の社会実装に向け基本合意書を締結。AIエージェントが自律的に決済を行う時代を見据え、カード決済・給付金・目的別貯金の3領域でユースケース検討を始める。
日経、年内にも実証開始と報道
日本経済新聞によると、商工中金は年内にも実証実験を始める見通し。海外の輸出企業が貿易書類をシステムに登録し、国内の輸入企業がトークン化預金で入金する流れを想定する。DCPの試算では、船荷証券の発行・取得にかかる手続きを最大5営業日ほど短縮できるという。
商工中金は2月にSTANDAGEと資本・業務提携を結び、第三者割当増資を引き受けて2.1億円を出資した。取引先の中心である中堅・中小企業の海外展開を支える狙いがある。
商法改正案が閣議決定、eB/L解禁へ
政府は10月23日、船荷証券の電子化を認める商法などの改正案を閣議決定した。電子化した証券を「電子船荷証券記録」と定め、紙の証券と同様に貨物の引き渡しに使えるようにする。施行は2027年度中が見込まれる。
発表によると、CargoXは国際P&Iグループ(海上保険の相互組合)の承認を受けたeB/L基盤だ。DCPは他の金融機関が同社の基盤上でトークン化預金を発行し、同じ貿易プラットフォームに接続できる設計としている。将来は国際決済網パーティオール(Partior)との連携も視野に入れる。
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