はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米上院議員、仮想通貨を住宅ローン資産に含める法案提出  トランプ政権下の新施策

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「21世紀住宅ローン法案」を提出

米国のシンシア・ルミス上院議員(共和党)は29日、「21世紀住宅ローン法案」を提出した。政府系機関に対して、戸建て向け住宅ローンの融資資格審査で、申請者の保有する暗号資産(仮想通貨)を考慮することを義務付けるものだ。

具体的には、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅ローン抵当公社(フレディマック)に対して、分散型台帳に記録されたデジタル資産も、住宅ローンのリスク評価に含めるよう指示するものである。

さらに、ローン申請者が保有する仮想通貨を米ドルに強制的に換金することも禁止する内容だ。

ルミス氏は、多くの若者にとって住宅所有というアメリカンドリームが現実的ではない状況だとして、次のようにコメントした。

この法案は、仮想通貨を保有する若いアメリカ人の増加を念頭に置いており、資産形成への新たな道筋を受け入れるものだ。

私たちはデジタル時代に生きており、政府機関はイノベーションを処罰するのではなく、現代的で先進的な世代のニーズを満たすために進化しなければならない。

ルミス氏は、背景として、米国国勢調査局のデータに言及した。2025年1~3月期における、35歳未満の米国人の住宅所有率は36.6%であり、これは1982年以来の最低水準だと指摘する。

米国の世論調査会社Gallup(ギャラップ)が6月に行った調査によると、米国の成人の約14%が仮想通貨保有者だった。中でも保有率が高かったのは、18~49歳の男性の25%である。この層では4人に1人が仮想通貨に投資していることになる。

関連:米国民の仮想通貨保有率は14% 大卒や高所得者、共和党支持者に高い傾向=Gallup調査

今回の法案は、米国連邦住宅金融局(FHFA)のウィリアム・パルテ局長が6月に、ファニーメイとフレディマックに対し、住宅ローン審査で仮想通貨を資産として評価する提案書の準備を命じたことを成文化しようとするものだ。

従来の住宅ローン審査では申請者の貯蓄や上場証券を担保として認めてきた一方、仮想通貨は価格変動の大きさと規制の不透明さから除外されていた経緯がある。

トランプ政権下でFHFA局長に就任したパルテ氏の指示により、この状況が変化する可能性がある。

関連:米住宅金融局、住宅ローン審査で仮想通貨を資産として評価検討開始

一部議員から反対の声も

一方で、民主党議員の一部はパルテ氏の指示に反対する書簡を提出した。消費者に不必要なリスクをもたらし、米国の住宅・金融市場の安全性と健全性に深刻な懸念をもたらす可能性があるとしている。

上院銀行・住宅・都市問題委員会のジェフ・マークリー上院議員、エリザベス・ウォーレン上院議員、バーニー・サンダース上院議員ら5名によるものだ。議員らは、次のように述べた。

市場が成熟しても過去のボラティリティ(価格変動)の大きさや流動性が続く限り、仮想通貨を利用するローンの借り手は、そのポジションを現金に換える際に、住宅ローンの債務不履行リスクに備えるために必要な価格で売却できない可能性が高い。

また、暗号資産は詐欺、サイバーハッキング、物理的な盗難による損失リスクも高まっている。住宅所有者は仮想通貨を失う危険にさらされており、資産回復の望みがほとんどない状況に陥る可能性がある。

議員らは、トランプ大統領やその家族が仮想通貨業界とつながりを持っていることや、パルテ氏の配偶者が仮想通貨を保有していることなどから、利益相反の可能性についても疑問を呈した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧