ビットコイン現物ETFが成功している理由──複数の有識者が分析
ビットコイン現物ETFの評価
米国の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETF(上場投資信託)は、取引開始から約2カ月が経過した。
ローンチからこれまでを振り返り、複数の有識者が「予想以上の成功」だと評価。資金の流入額や取得したビットコインの数、取引高といった多くの指標で予想を上回っているようだ。
「ブルームバーグ」のETFのシニアアナリストEric Balchunas氏は11日、ビットコイン現物ETFの過去2カ月間の取引を「まるで6カ月に感じる」とXに投稿。そして「10商品のETFが合計で550億ドル(8.1兆円)超の資産を保有し、取引高はその2倍だ。これが年末における数字でも成功だが、8週間で達成したことは桁外れである」と述べている。
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また別の投稿では「ブラックロック(IBIT)とフィデリティ(FBTC)のETFが年初来の流入額において、全てのETFの中でそれぞれ3位と4位にランクインしている。3月中旬にこうなるとは予想していなかった」ともコメントした。
ほかにも、仮想通貨マーケットメイキング企業GSRのリサーチアナリストBrian Rudick氏は「The Block」に対し「米国のビットコイン現物ETFは、最も楽観的な予想を超えて幅広く成功している」と評価。「たった2カ月の資金流入額である100億ドル(1.4兆円)超は、1年目で達成できると考えられている水準に近づいている」とコメントした。
また同氏は「ほぼETFに関する要因だけで、ビットコインの価格は2万5,000ドル(約369万円)から7万ドル(約1,030万円)に上昇した」との見方を示し、「ここまでは多くの点において、ビットコイン現物ETFは歴史上最も成功したETFである」とまで評価している。
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Rudick氏は米国でビットコイン現物ETFがこれまで成功している要因の例として以下の内容を挙げている。
- 販売における発行者の努力
- 資産管理者のプロダクトに加えられたこと
- グレースケールのETF(GBTC)の資金流出が正常化したこと
また、投資顧問企業「The ETF Store」のトップNate Geraci氏は、現物ETFを「完璧に機能しており、これまでの取引は大きな成功である」と評価した上で、成功の理由として以下の点を挙げた。
- ビットコインの現物価格にしっかりと連動している
- 手数料が低いETFがほとんどである
- スプレッドが狭い
「The Block」によれば、これから数カ月の間に、より大きな資産管理企業がビットコイン現物ETFに投資する可能性があるという。
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