ポリゴンの開発者を支援へ──Polygon Labs、970億円規模の助成金プログラム開始
ポリゴン開発者を支援
暗号資産(仮想通貨)ポリゴン(MATIC)の開発企業「Polygon Labs」は11日、開発者向けの新たな助成金プログラム「Community Grants Program(CGP)」を開始したことを発表した。
まずは第一弾として、合計3,500万MATIC(33億円相当)までを各プロジェクトに配分する「シーズン1」の申請受付を開始。ポリゴン上のプロジェクトやポリゴンに移行したいプロジェクトは、資金援助を申し込むことがすでに可能になっている。
今回の資金は、コミュニティの同意のもとで作られた「Community Treasury(コミュニティ財源)」から提供すると説明。「今後10年に渡って1年ごとに最大1億POLを配分し、合計で10億POL(970億円)まで支援する」とした。
ポリゴンのプロジェクトは現在、MATICをPOLに置き換える取り組みを進めているため、今回の発表はPOLという名称も使っている。公式サイトによれば、MATICとPOLは1:1の割合で交換する仕組みだ。
発表によれば、Community TreasuryはPOLで資金を蓄積。一方で置き換えの進み具合から、「シーズン1はMATICで資金を提供する」と説明した。
シーズン1について
シーズン1の受付は今年の8月31日まで。今回は1つのプロジェクトにつき5,000MATICから5万MATIC(485万円相当)超まで提供する。
また、資金提供については、広範なプロジェクトを対象にするが、特に開発ツール、ライブラリ、プロトコルインフラ、dApps(分散型アプリ)のプロジェクトを重要視すると説明。
他にも別で、仮想通貨の普及に貢献する以下などの領域のプロジェクトに資金提供したい考えも示している。
- ゲーム
- ソーシャル
- AI(人工知能)
- NFT(非代替性トークン)
- コンテンツ制作
- デジタルと物理
- 分散型コミュニティ
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POLへの移行
MATICをPOLにアップグレードする提案が発表されたのは昨年7月。アップグレードの提案がコミュニティに認可されれば、全てのMATICをPOLに置き換えるとし、同年10月にはPOLのコントラクトをイーサリアムのメインネットにデプロイ(展開)したことを発表していた。
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公式サイトに掲載されている移行スケジュールは以下の通り。今後は2024年2Q(4月から6月)に、POLのステーキングを開始する予定だと記載している。
FAQ(よくある質問)のセクションでは、MATICを置き換えるスマートコントラクトが利用できるようになっているため、すでにPOLへの交換は可能だと説明。一方で、MATICをステーキングしている場合は、POLのステーキングが開始されるまで置き換えないように推奨している。
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