米国に仮想通貨の革新を──Multicoin Capital、最大100万ドル相当のソラナをPACに寄付へ
仮想通貨ソラナを寄付へ
大手暗号資産(仮想通貨)投資企業Multicoin CapitalのマネージングパートナーであるKyle Samani氏は5日、同社が最大100万ドル(1.6億円)相当のソラナを政治活動委員会(PAC)に寄付することをXで発表した。
寄付を行うPACの名称は「Sentinel Action Fund」。このPACは、仮想通貨に肯定的な上院議員が当選できるようにサポートしている。Multicoin Capitalは今回の寄付を通して、米国で仮想通貨の革新が推進されるよう政治に関与していくという。
具体的に同社は、5日から14日までの10日間にSentinel Action Fundに寄付されたソラナと同額のソラナを寄付すると説明。つまり、「誰かがソラナで寄付を行えば、その貢献度が2倍になる」とSamani氏は解説している。
Sentinel Action Fund自体は、米仮想通貨取引所Geminiのサポートを受け、ビットコインやイーサリアムなど多くの仮想通貨で寄付できるようになっているようだ。
Multicoin Capitalがソラナに特化する理由は明確にされていないが、Samani氏は今回の発表で、ソラナの新機能「Blinks」の利便性に言及している。「BlinksによってXから直接寄付できるようになった」と述べていることから、この機能を持つソラナを選んだ可能性がある。
関連:ソラナ新機能「Blinks」、X(ツイッター)離れず仮想通貨取引やステーキングなど可能に
また、これまで同社はソラナ関連のプロジェクトに積極的に出資も行なっていた。
関連:AIブーム・GPU不足に対処するソラナ基盤の「io.ネット」、45億円を調達
政治への関与
寄付の公式サイトでは「現在、5人に1人(約5,000万人)の米国民がデジタル資産を所有している」と説明。そして「今年は、仮想通貨が政治の最重要事項の1つになっている」と指摘した。11月には、米国では大統領選挙が実施される。
関連:トランプ氏、ウィンクルボス兄弟から約31 BTCのビットコイン寄付金を獲得
他にも「Z世代とミレニアル世代の55%が、デジタル資産とブロックチェーンに将来性を感じている」などのデータを掲載。そして、Sentinel Action Fundに寄付で協力するよう呼びかけた。
Samani氏は、今回の取り組みを行う理由について「我々は、政治に関与することが重要であると考えている」と説明。「イノベーションの自由が米国に必要であると考える候補者を支援することで、政治への関与を開始していく」としている。
そして、「寄付を行うことで、仮想通貨に肯定的な議員をSentinel Action Fundが増やせるようにしていく」とし、「良い法律や政策、組織の人材を米国に望んでいる」と述べた。
関連:米バイデン政権、SECの仮想通貨政策に批判的な人物をNSC特別顧問に任命
関連:ソラナ(SOL)おすすめ取引所、手数料・ステーキング・出庫機能を徹底比較
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します