今週の仮想通貨市場 個別銘柄の注目材料まとめ|マウントゴックスのビットコイン送金・ワールドコイン売却制限延長など
今週の銘柄材料情報
前週比騰落率(7/14〜7/20)
時価総額上位の暗号資産(仮想通貨)銘柄を中心に過去1週間の材料をまとめた。
ビットコイン(BTC)
2014年に経営破綻したマウントゴックスから、債権者の弁済が10年越しに実現したことで、米仮想通貨取引所クラーケンに、48,641BTCが送金されたことが確認された。
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クラーケンの弁済プロセスは1〜2週間かかる見込み。すでに13,000名を超える債権者に対し、ビットコインとビットコインキャッシュを弁済したとされる。
一方、マウントゴックスとしてラベリングされているウォレットは本記事執筆時点で、138,985 BTCのビットコインを保有している。
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イーサリアム(ETH)
仮想通貨イーサリアムに関しては、来週にも現物ETFが米国で取引開始になる見込みだ。
7月22日にSECに承認されれば、23日の火曜日から取引が開始されることになると、16日に報じられた。
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SECは今週、発行企業側の申請書類(S-1)の最終版を17日までに再提出するように要請した。書類にはスポンサー手数料に関する項目が含まれているという。
イーサリアムの現物ETFが正式に上場すれば、今後6カ月間の純流入額は47億ドル(7,440億円)から54億ドル(8,550億円)になりうると金融大手シティは予想している。
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ソラナ(SOL)
カナダの上場企業Cypherpunk Holdings(サイファーパンク)が、先月からSOLの保有を大幅に増やしたことが判明した。
約15億円相当のSOLを63,000枚保有しており、最初の投資額100万ドル(6,131 SOL)から追加投資を続けている。
また、SOLの購入に加え、独自のソラナ・バリデータを運営し、保有するトークンの大部分である49,917 SOLを独自のノードを使用してステークすることも明らかにした。
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ワールドコイン(WLD)
サム・アルトマン氏のAI関連銘柄のワールドコインは今週大幅に値上がりした。
16日に初期投資家とチームメンバーのロックアップ(トークン売却制限)期間の延長が発表されたことが好感された。
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初期投資家とチームメンバーのロック解除は来週24日から始まる予定だが、当初予定の3年間から5年間に延長したことで、市場供給量が当初の予定よりも1日あたり約40%減少することに。約200万WLDトークンが新たに市場に出回る見込みだ。
一般的にトークンのロック解除が始まると、市場の流通供給量および市場の売り圧力が増加することになるが、今回の方針変更に伴い、売圧が緩和されることになる。
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Pixelverse:エアドロップ
テレグラム上で稼働するTONブロックチェーン基盤の「タップして稼ぐ(tap-to-earn)」ゲーム Pixelverseは今週、独自の仮想通貨を発行し、ユーザーへエアドロップすると発表した。
ユーザーへのエアドロップは、7月25日に実施する予定で、それに先立ちユーザーへのNFTリワードはすでに確認できるようになった。仮想通貨PIXFIを得られるのは、レア(レベル5以上)・エピック・レジェンダリーNFTの保有者のみで、総発行数の10%がNFTのレアリティに応じて配布される。
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7月の大型トークンアンロック予定(再掲)
暗号資産(仮想通貨)トークンのアンロック(ロックアップ解除)イベントでは、24年7月におよそ30億ドル分の仮想通貨が市場に放出される見込み。
日本国内にも上場している銘柄では、アプトス(APT)、アービトラム(ARB)、イミュータブル(IMX)、アクシー・インフィニティ(AXS)、エイプコイン(APE)が含まれている。
- アービトラーム(ARB):7月16日 7200万ドル 3.2%
- アプトス(APT):7月12日 7800万ドル 2.58%
- スタークネット(STRK):7月15日 4200万ドル 4.92%
- アクシー・インフィニティ(AXS):7月16日 1451万ドル 1.68%
アンロック時期はロードマップなどであらかじめ明示されていたものであるが、市場供給量が増すことで売り圧力となり得るため、相場に影響を及ぼす可能性がある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します