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ステーブルコイン最大手テザー、AIエージェント対応の独自ウォレット「tether.wallet」を一般公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • USDTやビットコイン、金トークンに対応
  • イーサリアムなど複数ブロックチェーンも利用可能

テザーが独自ウォレット公開

ステーブルコイン最大手テザーは14日、自社ウォレット「tether.wallet」を正式に公開したと発表した。

USDT(ドル連動ステーブルコイン)やビットコインを直接管理できるセルフカストディ型デジタルウォレットで、これまで基盤層に徹していたテザーが初めてエンドユーザー向けプロダクトに参入する転換点となる。

tether.walletは自社の米ドルステーブルコイン、ゴールド連動のXAUT、ビットコインに対応し、複数ブロックチェーン(イーサリアム、ポリゴン、プラズマ、アービトラム、ライトニングネットワーク)をサポート。

ユーザーは「name@tether.me」といった人間が読める識別子(アドレス)で資金送付が可能となり、従来のウォレットアドレスの複雑性を排除する。トランザクション手数料は送付資産で直接支払われ、ガストークンの保有が不要だ。

発表によると、このウォレットは、WDK(Wallet Development Kit)上に構築されており、数十億の人間、機械、AIエージェントが光速で決済する未来を想定した基盤となる。

WDKはAIエージェント向けにトランザクション署名用標準を組み込んでおり、AIが不正なトランザクション形式を生成するリスクを低減する。

関連記事:オープンエージェント型コマースはウェブ広告の終焉となるか、AI起業家が示す新収益モデル=a16zが考察

AIエージェントが広告を無視して自律的に購買する「エージェント型コマース」が、3000億ドル規模のオンライン広告市場を根底から変えようとしている。ChatGPTやGeminiなどの大手がチャット型コマースを展開する一方で、オープンなエージェント型コマースを重視する動きもある。

テザーは過去10年以上、発展途上国を中心とした金融サービスにアクセスできない世界人口の約半分に対して金融包摂を実現することをミッションとしてきた。2026年3月時点でテザーの製品は世界で5億7,000万人以上に利用されており、160カ国以上でのUSDT流通は決済・送金の中核層となっている。

ユーザー基盤の直接掌握と競争激化

今回の「tether.wallet」公開は、テザーがこれまで他社ウォレット経由で提供していたUSDTを、独自エコシステムに組み込む戦略転換を意味するものだ。

テザーCEOパオロ・アルディーノ氏は声明で「テザーは人類の歴史において疑いなく最も幅広い金融包摂の成功事例を達成した」と述べ、「次のステップは、そのデジタルインフラをエンドユーザーにさらにアクセスしやすく、使いやすくすること」と強調した。

注視すべき点は、ステーブルコイン各社が単なる資産発行者から「統合プレイヤー」へとポジションを転換しつつあることだ。ライバル企業サークル社も今後テザーに追随し独自ウォレットを提供する可能性があり、ステーブルコイン企業によるウォレット市場の直接参入競争が今後急速に加速するだろう。

関連:【2026年最新】ステーブルコインとは?仕組み・種類・リスク・将来性を徹底解説

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