- 2027年4月に書類画像の送信方式を廃止
- 暗号資産交換業者もサイバー指針の「金融機関等」
IC読取への移行を前倒し要請
金融庁は9日、金融機関等に向けてサイバーセキュリティ対策の強化と非対面本人確認の厳格化を求める注意喚起を公表した。2027年4月1日に予定される本人確認書類の画像送信方式の廃止を待たず、ICチップ情報の読取への移行を速やかに進めるよう要請している。
背景には、インターネット上に公開された顧客向けサービスや業務システムへの不正アクセスの続発がある。運転免許証など本人確認書類の画像を含む顧客情報が漏えいする事案が起きており、金融庁はなりすましの手口が巧妙化していると指摘した。
政府全体でも対応が進む。内閣官房の国家サイバー統括室は8日に関係省庁会議を開き、古川俊治サイバー安全保障担当相が事業者に対策強化を求める考えを示した。同室は9日、不正アクセスによる漏えい事案を踏まえた注意喚起を出している。
金融庁の要請は3点ある。1点目は、外部委託先のリスク管理やインシデント発生時の対応態勢を含めたサイバー対策の点検だ。2点目として、非対面の本人確認では書類画像や容貌画像に不自然な点がないか、改めて確認するよう求めた。3点目は犯罪収益移転防止法(犯収法)施行規則の改正対応で、同庁はICチップ読取を「極めて効果が高い」不正対策と位置付け、施行日前の対応を促した。
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金融庁は7日、警告書を発出した無登録の暗号資産交換業者を一覧にした専用ページを公表した。最新掲載は9月に追加された「IZAKA-YA」運営会社。大手海外取引所バイビットは2021年以降3度掲載されている。
暗号資産交換業者への影響
今回の文書は宛先を「金融機関等」とするのみで、業態を個別に挙げていない。ただ、前提となる2024年10月策定の「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」は、銀行や保険会社と並べて暗号資産交換業者を「金融機関等」に含めている。交換業者は犯収法上の特定事業者でもあり、口座開設時の取引時確認が義務付けられている。
改正施行規則の施行後は、スマートフォンで本人確認書類と顔写真を撮影して送る方式が使えなくなる。この方式で口座開設を受け付けている取引所は、マイナンバーカードのICチップ読取などへの切り替えが必要になる。
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