- 新ルールは11月30日発効、最終リストは11月11日公表
- 5月時点の試算で除外候補はストラテジーら3社
MSCI、非事業会社を指数対象外に
米指数算出大手MSCIは15日、事業の実態が乏しい「非事業会社」を、MSCIグローバル・インベスタブル・マーケット指数(GIMI)の採用対象外とする新ルールを導入すると発表した。8月3日に公表した協議案を、軽微な修正を加えたうえで実施する。
新ルールは11月の定期指数見直しで適用され、11月30日の取引終了時点で発効する。影響を受ける可能性がある現構成銘柄のリストはMSCIの公式サイトで公開済み。最終リストは11月11日、指数見直しの発表とあわせて公表される。
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米指数大手MSCIは非事業会社を除外する新基準を協議中。5月データでの想定では、ビットコイン保有のストラテジーとメタプラネットを含む3社が削除の対象になり得るとされ、投資家は資金流出圧力を注視している。
5つの財務比率で判定、2期連続で除外
投資ファンドや事業開発会社(BDC)は、これまでもGIMIの採用対象外だった。今回はこれに加え、似た性質を持つ一般の事業会社を新たな定量スクリーンで洗い出す。まず、相当規模の事業資産を持つかどうかをコアスクリーンで確認する。これを満たさない企業には業種を問わない5つの財務比率を当てはめ、4つ以上で該当すれば指数に採用しない。
8月の協議案では、総資産に占める事業資産の比率や営業費用の比率、営業キャッシュフロー、非事業資産の公正価値変動、外部資金への依存度を5指標として挙げていた。確定版の具体的な閾値は、GIMIの方法論文書の付録Iに掲載されている。
指数の入れ替えを抑えるため、判定にはバッファー(猶予)を設ける。現構成銘柄は、直近2期の年次決算の両方で不適格と判定された場合に限って除外される。未採用の企業は、2期のいずれか一方で不適格となれば新規採用されない。MSCIは、直近の中間決算を判定に使う可能性もあるとした。
これにあわせ、デジタル資産が総資産の50%以上を占める企業の予備リストを対象とした暫定措置は、11月の見直しをもって終了する。株式数や浮動株比率の引き上げ凍結、新規採用とサイズ区分移行の見送りがその中身だ。今後こうした企業は、他の企業と同じ新基準で判定される。
ストラテジーなど3社が該当の可能性
MSCIは8月の協議文書で、2026年5月時点のデータを使った試算を示していた。新基準をMSCI ACWI IMI指数に当てはめると、除外されるのは3社だった。世界最大のビットコイン(BTC)保有企業であるストラテジー、日本のメタプラネット、そしてロンドン市場に上場し、ウラン現物を保有するイエローケーキ(Yellow Cake)である。今回の発表文は個別の社名に触れておらず、最終的な扱いは11月11日のリストで確定する。
米ビットコイン保有大手ストラテジーは、MSCIが検討する非事業会社の指数除外基準について、資産分類の恣意性を批判する書簡を提出し撤回を求めている。実現すれば同社の指数除外に伴う資金流出が生じる可能性がある。
MSCIは1月、デジタル資産を多く保有する企業の除外案を見送った際、指数は事業会社の実績を測るもので、投資を主な活動とする主体は除くべきだとの考えを示していた。そのうえで、対象を仮想通貨に限らない非事業会社全般の検討に移った経緯がある。
ストラテジーは協議期間中、提案は差別的かつ恣意的で、誤ったものだとして反対を表明した。2025年に提案され、2026年1月に見送られたデジタル資産保有企業の除外案を、表現を変えて持ち出したにすぎないと主張している。同社の試算では、MSCI GIMI連動ファンドが保有する同社株は発行済み基本株式の3.1%にとどまる。
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