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米MSCI、ストラテジーとメタプラネットの株価指数除外を協議

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 新基準案で3社に除外の可能性
  • 意見募集は9月30日まで

MSCIが新基準協議

世界的な株式指数を提供するMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)は今月、事業実態が薄く資産保有に依存する企業を「非事業会社」と定義し、自社が運用する世界株価指数群GIMIの適格基準から除外する新提案について協議を始めた。

8月に公表した協議文書によると、この基準を今年5月時点のデータに当てはめた場合、ビットコイン(BTC)保有で知られる米ストラテジーと、同様にビットコインを保有する日本のメタプラネットを含む3社が『MSCI ACWI IMI』指数から除外される可能性があるという。

指数群であるGIMIはMSCIが算出する世界の投資可能な株式市場を対象とした指数群の総称で、ACWI IMIはその中核指数の一つだ。非事業会社とは、事業活動から得る収益が乏しく、資産の保有・運用に成長を依存する企業を指す新たな分類だ。

協議文書が示す新基準は2段階で構成される。まず、資産全体に占める事業用資産の比率が50%を超えるかどうかを判定する基礎審査を行い、これを下回った企業に限り、5つの財務比率に基づく除外審査を追加で適用する仕組みだ。

除外審査で用いる5つの指標は、事業資産集約度・費用集約度・キャッシュフロー・公正価値集約度・資本依存度で、事業用資産が総資産の20%未満、営業費用が総資産の5%未満、営業キャッシュフローがマイナス、非事業性の公正価値変動が総資産の5%超、外部資金への依存度が20%超のいずれかに該当すると、それぞれの項目でフラグが付く。

このうち4つ以上のフラグに該当した企業が、除外対象となる。既存の指数構成企業については基準がやや緩和され、事業用資産の閾値は10%未満に、資本依存度は30%超に変更されるものの、2年連続で基準に抵触した場合に限り削除の対象になるとしている。これは、一時的な基準抵触だけでは対象とせず、事業構造の持続的な変化が確認された場合に限り分類を見直すためだとMSCIは説明している。

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対象となった6社

MSCIが示した5月時点の試算では、除外の可能性がある3社のうち、ビットコイン保有で知られる米ストラテジーの規模が最大だった。この試算でMSCIが用いる企業規模の指標は、指数の組み入れ判定に使う浮動株(市場で自由に売買できる株式)ベースの評価額で、企業の総時価総額とは異なる。

ストラテジーは239億3,100万ドル相当、英国のウラン投資会社イエローケーキは18億700万ドル相当、ビットコインを保有する日本のメタプラネットは6億5,400万ドル相当で、いずれもストラテジーに次ぐ規模だった。

米投資銀行JPモルガンのアナリストは昨年11月、ストラテジーがMSCIの指数から除外されれば約28億ドルの受動的資金流出が生じ、他の指数提供会社が追随すればさらに流出額が拡大するとの見方を示していた。

一方、監視対象とされる3社は、台湾の製薬会社センターラボラトリーズが6億7,300万ドル相当、トルコのリディアホールディングが3億1,900万ドル相当、米国のシャープリンクが1億6,500万ドル相当だった。これらの企業は、単年度の審査で基準に抵触した場合に限り監視対象となり、翌年も基準を満たさなければ削除されるという設計になっている。

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1月に見送った経緯

MSCIは今年1月、ビットコインなど単一の仮想通貨が総資産の50%以上を占める企業を個別に除外する規定について、当面実施を見送るとの結論を発表した経緯がある。市場参加者からは一部の企業が投資ファンドに近い性質を持つとの懸念が示された一方、事業として非事業資産を保有する企業をどう区別するかについて、さらなる検討が必要だと判断したためだと説明していた。

MSCIは9月30日まで市場参加者からの意見を募集しており、10月16日までに協議結果を発表する予定だ。実施するかどうかは意見公募の結果を踏まえて判断され、変更する場合は11月のインデックスレビューに反映する方針だとしている。

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