米取引所コインベース、顧客から損害賠償などを求め提訴される——XRP(リップル)販売を問題視
個人投資家がコインベースを提訴
米証券取引委員会(SEC)が、証券法違反でリップル社を提訴したことに関連し、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースが個人投資家から訴訟を受けたことがわかった。
カリフォルニア州の地方裁判所によると、訴訟を起こしたのはコインベースのユーザー(個人顧客)。原告によれば、「コインベースは、仮想通貨XRPが有価証券にあたると知りながら販売を行い、手数料で利益を得ていた」と主張、損害賠償などを求めた。
SECが現地時間22日にリップル社を提訴したことを受け、コインベースはXRPの取引を一時停止することを発表した。段階的に制限をかけ、2021年1月19日に全面的に取引を停止するとしている。
今回コインベースを提訴した原告は、通貨としての価値がリップル社の業績や幹部の経営に左右されることなどを根拠にXRPは有価証券であると主張。原告によると「コインベースは有価証券だと認識しながらXRPを販売し、コモディティのみに限定した取引所より優位に立つことによって、カリフォルニア州の不正競争防止法に違反した」などと述べている。
同氏は、今後原告と同様にXRPを購入した投資家も含めた「集団訴訟」も示唆しており、損害賠償、弁護士費用、訴訟費用の支払いなどの対応をコインベース側に求めた。
リップル訴訟の今後の予定
なお、SECによるリップル社訴訟は、2021年2月22日に裁判の前段階となる初の審理前会議が行われることが決定した。
審理前会議では被告、原告側両方の弁護士が集まり、その後の日程の調整等が行われる。SECとリップル社は2月15日までに、「原告および被告の事実および法的根拠を含む事件の簡単な説明」、「考えられる動議」、「和解への見通し」を含む書類(joint letter)の提出が求められている。
リップル社は29日に新たな声明を発表しており、「今回の提訴がSECが保護すべき対象である市場コミュニティに大きな損害を与えた」と批判。2〜3週間以内に正式な反論を提出する予定だと伝えた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します