Coinbase、XRP取引を一時停止へ
米主要取引所のCoinbaseが、米証券取引委員会(SEC)がリップル社に対して証券法違反として提訴していることを受け、暗号資産(仮想通貨)XRPの取引を一時停止することがわかった。上場の廃止は現時点で発表していない。
Coinbaseによると、XRP取引は段階的に制限を行い、2021年1月19日に全面的に取引を停止する。ウォレット機能は継続して利用可能で、資産の入出金は行える。
取引の再開については、「我々が通貨や機能を提供のサポートに至るまでにはテクニカル面やコンプライアンスなど数々の審査(レビュー)を通過する必要があり、特定の管轄下では規制当局の認可が必要となる場合もある。そのため現段階では特定の地域で(いつ)上記のサービスが提供されるか保証できない」とした。
Given the SEC’s recent action against Ripple, all XRP books have been moved to limit only and Coinbase plans to fully suspend trading in XRP on Tuesday, January 19, 2021, at 10 AM PST. Afterwards, users will continue to retain access to their XRP funds. https://t.co/izreZvgHNl
— Coinbase (@coinbase) December 28, 2020
影響が懸念されていたSparkトークンのエアドロップについては、スナップショット時のユーザー資産額に基づいて、今後も継続して実施する点を強調した。ユーザーは配布される資産を得られないことはないという。
CoinbaseのXRP取引停止について:重要ポイント
— 各務貴仁|CoinPost・Links (@coinpost_kagami) December 28, 2020
1. 大手取引所の対応は3社目(Bitstamp・OKCoin・Coinbase)
2. Coinbaseは米国のみの対応ではない可能性(※)
3. Sparkトークン受け取りは継続
※Coinbaseのリリースで米国限定との表記を使っていない https://t.co/UkY4TCVnAT
日本時間29日には、OKCoinが米国でXRP(リップル)の取引と入金を1月4日から停止すると発表。主要取引所としては、Bitstampに続き、OKCoin、Coinbaseと米国向けにXRP取引を停止する事例が続いている。
また、スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、提供する仮想通貨投資金融商品(ETP)からXRPを除外する事例も確認されており、リップル訴訟の影響は、年末に差し掛かる中で拡大しつつある。
著名トレーダーのアレックス・クルーガー氏は今回の件を報じたCoinDeskに対し、「仮想通貨取引所は米SECに登録されていないことから、有価証券の取引を提供しないことが最も安全な選択肢になる。これは、顧客保護を目的としたものではなく、取引所自身を守るためのものだと考えられる」とコメントしている。