カナダ初承認のビットコインETF、2日間で4億ドルの出来高に
カナダのビットコインETF、滑り出し好調
カナダで初めて承認されたビットコインETF「Purpose Bitcoin ETF(BTCC)」が好調だ。現地時間で2月18日にトロント証券取引所(TSX)に上場したばかりだが、わずか2日間で4億ドルを超える取引が報告された。
ブルームバーグのETFアナリストEric Balchunas氏はこれを「驚異的」と表現し、次のように分析した。
このペースを維持すれば、20日後にカナダ最大のETFになるだろう。
Balchunas氏は、BTCCが1日後にリリースされた、異なるビットコインETF「Evolve Bitcoin ETF(EBIT)」と比較して26倍の取引量があるとし、大差をつけていると指摘した。
「先行者利益が重要であることを示している。各企業が多額の費用を費やしてでも、米国初のビットコインETFを目指す理由として挙げられる。」という。
カナダでは、Evolve Funds GroupのビットコインETF申請もカナダ・オンタリオ州証券委員会(OSC)から承認されており、19日に「EBIT」および「EBIT.U」というティッカーで取引を開始。19日のマーケット閉場時点で、EBIT.Uは21.54ドルで約10万ユニットが取引されていた。
米SECもカナダに続くか
仮想通貨ベンチマークを提供するCF BenchmarksのSui Chung CEOは、カナダ当局の姿勢について次のように語る。
カナダ・オンタリオ州証券委員会(OSC)は、ETFなど金融商品の成功は、仮想通貨市場の成熟度合いを示すとの認識にある。
カナダのビットコインETF承認を受けて、業界の注目は必然的にアメリカにも向けられていると続け、「米証券取引委員会(SEC)は、ビットコインETFを承認するのに今が相応しい時期だと判断するだろうか?」と疑問を投げかけた。
ビットコインETFは、投資家がウォレットなどを管理する手間やリスクを負うことなく、ビットコインへの価格エクスポージャーを獲得する方法と見なされている。
一部の投資運用会社からは、米バイデン大統領の下で、SECがビットコインETFをより前向きに検討するかもしれないなどと希望的観測も散見される。バイデン政権に交代してから、New York Digital Investment GroupやValkyrie Digital AssetsなどがビットコインETFの申請を提出している。
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