イーサリアム上で130億円相当のデジタル債権発行へ、欧州投資銀行(EIB)

デジタル債権の価格が判明

最大手国際融資機関の欧州投資銀行(EIB)がブロックチェーンを活用して発行するデジタル債権の総額が、合計1億ユーロ相当(約130億円)であることが分かった。

情報筋の話として「Bloomberg Law」が報道。暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを活用し、2年物の債権を発行するという。

欧州投資銀行がブロックチェーンを活用して債権を発行する計画は、すでに今月報じられた。ゴールドマン・サックスやサンタンデール銀行、ソシエテ・ジェネラルらを通じて、ユーロ建て取引ができる債権を模索してきたという。

関連欧州投資銀行(EIB)、ブロックチェーン債権の発行を検討

欧州投資銀行は欧州連合(EU)の融資機関。欧州の債務資本市場で大きな影響力を持ち、先駆的な投資商品等の取り組みにも積極的で、過去には「グリーンボンド」や「サステナビリティボンド」を発行している。

国内の取り組み

ブロックチェーンを活用し、有価証券をデジタル化して発行する動きは日本でも活発化してきた。2020年5月施行の改正金融商品取引法で法的にデジタル証券が認められ、準備を進めてきた企業が発行を発表している。

イーサリアムのようなパブリックブロックチェーン上ではないが、最近ではSBIホールディングス傘下のSBI証券が、一般投資家向けのセキュリティトークンオファリング(STO)を実施することを発表。

STOとは、ブロックチェーン等の電子的手段を利用し、有価証券に該当する「セキュリティトークン」を発行して行う資金調達手段を指す。SBI証券のSTOでは、セキュリティトークンの発行・管理はBOOSTRYが主導し、ブロックチェーンコンソーシアム「ibet for Fin」を利用するとした。

STOに参加する投資家には特典として、デジタル社債の保有額に応じて仮想通貨XRP(リップル)が付与されることでも注目を集めている。

関連SBI証券、国内初の一般投資家向けSTO実施へ|保有額に応じてXRP(リップル)付与

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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