「ビットコインの成功を嫌う」バークシャー株主総会でマンガー氏ら発言
ビットコイン巡る姿勢変わらず
米国の大手持株会社バークシャーハサウェイ社は1日、株主総会を実施。暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に関してバフェット氏とマンガー氏が見解を述べる一面があった。
バークシャーハサウェイ社は世界有数の大手投資・保険会社。同社のウォーレン・バフェット会長兼CEOは2018年にはビットコインを「殺鼠剤」や「ギャンブル」など厳しく評価したこともあったが、昨年1月にはトロン(TRX)の創設者、ジャスティン・サンと会食した経歴を持つ。
会食でサン氏らはバフェット氏のウォレットに「ビットコインを送付した」と述べたが、後日バフェット氏はBTC保有を認めていない。
1日に開催された株主総会でビットコインについて聞かれると、バフェット氏は「ビットコインに関する質問が来るのはわかっていた」としつつ、以下のようにコメント。自身の見解を述べることは控えた。
ビットコインを持っている人が何十万人も見ている一方で、ショートしている人は二人程だろう。
40万人の人を怒らせて不幸にするか、2人を幸せにするかの選択を迫られているわけだから、これは愚かな方程式だ。
仮想通貨には懐疑的なことで知られるバフェット氏だが、2020年のジャスティン・サン氏との会食では、「ブロックチェーンには価値がある」と決済面での応用に肯定的だった。なお2019年の株主総会でもビットコインが「ギャンブルのような仕掛け」で「何も生み出していない」と言及していた。
kkまたバフェット氏の長年の投資パートナーであるチャーリー・マンガー副会長は、誘拐犯や恐喝犯に活用される「ビットコインの成功を嫌う」とコメント。自身のいる場面で仮想通貨の話題を上げるのは挑発的な行為だと、マンガー氏はビットコインへの姿勢を示した。
さらにマンガー氏は、以下の点についても批判を続けた。
また、何もないところから新しい金融商品を発明した人に、何十億、何百億という余分な資金を振り分けるのも好まない。
そのため、控えめに言ってもこれらの(仮想通貨の)発展は文明の利益に反していて、このような展開を嫌悪している。
マンガー氏は21年2月にもビットコインの高いボラティリティを要因に挙げ、世界的な価値の交換手段として機能しないと言及していた。
「鼠」は現金?
注目を集めたバフェット氏の「ビットコインは殺鼠剤」発言に対して、2020年末の投資家向けの書簡で、著名投資家のビル・ミラー氏は「ビットコインが殺鼠剤なら、鼠は現金だろう」と反論。ビットコインの時価総額がJPモルガンやバークシャー・ハサウェイを上回っていると指摘していた。
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実際、バフェット氏の2018年の発言からビットコイン価格は5倍以上も上昇(約9,600ドルから56,000ドル)。仮想通貨市場全体を比較しても、時価総額が4倍以上を超えている状況だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します