米スポーツ・データ企業SportsDataIO、分散型オラクルChainlink活用へ

Chainlink、新たな活用事例

スポーツ関連の幅広いデータを提供するSportsDataIOは10日、分散型のオラクルネットワークを提供するChainlink(チェーンリンク)を活用して、スポーツAPIをブロックチェーン上で提供していくと発表した。

APIとは「Application programming interface」の略称で、機能連携などソフトウェア同士で互換性を作るためのインタフェースの仕様のこと。スポーツデータをスマートコントラクト開発者などに提供することで、次世代の分散化スポーツプロジェクト構築への貢献を目指す。

SportsDataIOは米国のスポーツデータ企業。NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)や米大学スポーツ、NASCARやサッカー、eスポーツやファンタシー・スポーツのデータを提供している。

Chainlinkの分散型オラクルネットワークを活用することで、試合のスコア、選手成績、ファンのエンゲージメントデータ、トリビアなどの二次情報を様々なブロックチェーンに、スマートコントラクトを介して提供することが可能になる。

オラクルはブロックチェーン・エコシステム上で必要な情報を収集するサービスを指す。Chainlinkを活用することで、dAppsなどにスポーツデータを提供することで、予測市場、スポーツNFTの価値査定、ファンタシー・スポーツゲーム、などのユースケースが想定される。

SportsDataIOは、多数あるオラクルチェーンからChainlinkを選んだ理由として、以下の3点を挙げた。

  • 特定のブロックチェーンに依存しない(中立性)
  • 巨大なマーケット
  • 実績のあるインフラ

Chainlinkは既存のAPIインフラに変化を加えることなく、将来的に複数のブロックチェーンに提供が可能になると説明。また、スマートコントラクト・エコノミーで最も活用されているオラクルであることから、データを提供する潜在的なクライアント市場が拡大する点も利点であるとした。

さらにChainlinkがオープンソースのソフトウェアとして、監査を受けている点や、既に数十億ドル単位の資金をメインネットで動かしていることから、実際に経済的な価値の移動に繋がってる点も高く評価した。

SportsDataIOのScott Gimpel CEOは以下のようにコメントした。

Chainlinkは、安全で将来性のあるミドルウェアを提供することで、次世代のスポーツ市場をサポートし、最終的には全く新しい消費者が当社の既存のデータAPIへのアクセスを可能とする。

Chainlinkを利用することで、開発者は完全性を強く保証された状態で、業界をけん引するスポーツデータを入手することができる。これは信頼性が高く、オープンに検証可能なスポーツ製品の登場につながるだろう。

仮想通貨LINK

チェーンリンク(LINK)はERC-20規格のトークン。LINK価格は10日に過去最高値となる50ドル(5,500円)を記録。年初来騰落率+300%を超えるなど、価格上昇が続いていた。

出典:CoinMarketCap

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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