Enjin(エンジン)、ウェルネスアプリ開発のHealth Heroと提携発表

健康づくりにNFTを活用へ

Enjin社は10日、ヘルスエンゲージメントとテレヘルス(遠隔医療)のサービスを展開する、米Health Hero社とのパートナーシップを締結したと発表した。この提携の発表と同時に、両社はNFTを活用したウェルネス・プログラムを開始するともアナウンスし専用サイトを公開した。

NFT活用のウェルネスプログラムとは

デジタル・ヘルスエンゲージメント企業であるHealth Hero社は、これまでにもMicrosoft、Slack、Salesforceなどと提携しており、今回のEnjinとの提携では、健康をモニタリングするエンゲージメントプログラムである「Go! By Health Hero」を発表した。このサービスはTelegramなどのコミュニケーション・チャネルにて展開されるそうだ。

この「Go! By Health Hero」は、Apple Health、Google Fit、Fitbitなどのメジャーな健康トラッキングデバイスやアプリと連携し、アクティビティやウェルネスに関するデータを収集。その収集されたデータをもとに、トークンに希少性を持たせるための機能を備えた、ユニークな「W-NFT(ウェルビーイング・ノンファンジブルトークン)」を生成するという仕組みだ。

W-NFTとは

W-NFTは、Health Hero社がユーザーの健康的なライフスタイルを促進するために打ち出した独自のコンセプトだ。

ユーザーは、上記のApple Healthなどの健康トラッキングアプリを通して生成されたW-NFTを、Enjin Marketplace上でエンジンコイン(ENJ)を用いて取引が可能となる。

ユーザーが「Go! By Health Hero」を通して活動統計や健康状態のパラメータを入力すればするほど、対応するW-NFTは新たな特徴や異なる機能を獲得し、よりユニークかつ希少性が高くなるというものだ。

Health Hero社について

米サンフランシスコに本社を置くHealth Heroは、健康に貢献したユーザーに報酬を与えるビジネスモデルを提唱する、デジタル・ヘルスエンゲージメントおよびテレヘルス(遠隔医療)企業。Microsoftが提供するサービスTeamsにも、Health Heroが導入されている。

Health Heroは、ゲーミフィケーションの手法を用いて、ユーザーの健康的な活動記録、グローバルチャレンジの参加、リーダーボード上での競争を、ウェブ、モバイル、SMSなどの複数のプラットフォームで展開中。

Enjin CEOのMaxim Blagov氏は、今回の提携について以下のように述べた。

Health Heroのアプリは、NFTが様々な業界や企業に、革新的方法で採用される可能性を示しています。ブロックチェーンのセキュリティと新しいゲーミフィケーションの手法を組み合わせ、NFTを健康とフィットネス分野で活用する、初のプロジェクトをサポートできることを嬉しく思います。

また、Health Hero社CEO兼創業者であるAnthony Diaz氏はこう述べている。

ウェルビーイングとアクティビティデータを使用して、健康への取り組みを推進し、それをブロックチェーンに配置する新しいレイヤーを構築しています。これにより、ユーザーのためにより安全で個人的なデータを取得することができます。

「Go! By Health Hero」プログラムによるサービスは、発表と同時に開始している。

詳細:Go! By Health Hero

Enjin社によるこれまでの代表的な取り組み

2009年創業のEnjinは、NFT(非代替性トークン)を活用したゲームプラットフォームを提供するシンガポール企業。同社のEnjin Networkというゲームコミュニティ・プラットフォームでは、月間プレイヤー数1.2億、累計販売本数2億本を超える大人気ゲーム「マインクラフト」とブロックチェーンで連携した、オープンソースのプラグインツール「EnjinCraft」を提供中。

また、同社のメタバース(仮想世界)プロジェクト、MyMetaverseでは、マインクラフトにおける土地の所有権を「NFT」としてローンチしたことを発表した。現在、Enjin Networkは2,000万ユーザーを超えるプラットフォームに成長している。

関連:エンジン(Enjin)基盤のバーチャル空間プロジェクト、マインクラフトの土地をNFTに

ゲーム開発者は、Enjin Platform・Marketplace・Wallet・Beamなどプロダクトを使用し、新規ユーザーの獲得や収益性の向上、他ゲームとの差別化を行える。それらはゲーム会社だけでなく、あらゆる規模や業種の会社に利用可能。

また、Enjin Platform上で使用される独自通貨のエンジンコイン(ENJ)は国内取引所でも2ヶ所上場しており、韓国の大手企業Samsung(サムスン)とも提携している。Enjinは韓国最大のゲーム特化型SNSとの提携も3月に発表しており、この提携によって環境特化型のNFT発行が可能になるとしていた。

関連:Enjin(エンジン)が韓国最大のゲーム特化型SNSと提携、環境に配慮したNFT発行へ

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