CoinPostで今最も読まれています

Enjin(エンジン)のガス代無料NFT特化チェーン、マイクロソフトやバイナンスなど50以上の企業が活用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

利用例を増やすJumpNet

NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)関連の開発で知られるEnjin(エンジン)は、高速処理を特徴としたガス代不要のNFT特化型ブロックチェーン「JumpNet」を4月6日にローンチ。発表から約2週間で既に、大手IT企業マイクロソフトや大手仮想通貨取引所バイナンスなど、50以上のNFT関連プロジェクトが利用を開始している。国内では、ブロックチェーンゲームの開発を行うCryptoGamesが、VTuber「雲母(きらら)ミミ」などのNFTをJumpNet上で発行した。

EnjinのDeveloper Success代表、Simon Kertonegoro氏は、JumpNetおよびNFTの人気に関して、以下のコメントを出している。

JumpNetは、Enjinのエコシステムにおける開発スピードに大きな変化をもたらしました。発行と取引が自由にできるようになったことで、ほぼすべてのプロジェクトがJumpNetに移行しています。私たちのNFTツールへの関心は急激に高まっており、今後数週間でこれらの統合が開始されるでしょう。NFTユーザーには、JumpNetでの体験を気に入ってもらえると思います。

関連:EnjinがNFT特化型のスケーリングソリューションを発表、ガス代削減に尽力

マイクロソフトがNFTで報酬付与

大手IT企業マイクロソフトは、同社が開発を行うクラウドサービス「Azure」の開発者向け報酬プログラム「Azure Heroes」にて、NFT技術およびJumpNetを活用している。

Azure Heroesでは、タスクを完了したコミュニティメンバーや、Azureへ貢献した開発者へ、NFTの形で表されたアナグマのバッジ(アナグマを意味する『badger』とバッジ『badge』の言葉遊び)を報酬として付与している。このアナグマの報酬は、学習者(Learner)、配達人(Courier)、Maker(作り手)および賛辞(Kudos)の種類に分けられ、JumpNet上で発行されている。ステータスや貢献方法に応じて、異なる種類のNFTが対象者へ配布されている。

出典:EnjinX

NFTで報酬が付与されることにより、各報酬の希少性が保証されているだけでなく、コミュニティメンバーの取り組みや貢献を、偽造不可能な方法で認知してもらうことができる。またAzure Heroesは、JumpNetが環境に配慮したエコフレンドリーなチェーンであることにも触れ、「消費電力がイーサリアムブロックチェーンの99%以下であるEnjinのJumpNetでNFTを発行でき光栄に思う」と公式Twitterで述べている。

4月15日から17日にかけてマイクロソフトが開催したバーチャルイベント「Global Azure」では、Enjin開発のQRコードを利用したトークン配布サービス「Beam」を介し、7,000のNFTが配布されている。

メタバースのアバター作成

3月にEnjinとの提携を発表した韓国のゲーム特化型SNS開発企業Ludena Protocol(ルデナプロトコル)は、メタバース(仮想世界)での利用を見据えたアバター「LUNA」のNFTを、JumpNet上で発行。LUNAはあくまで試験運転用に作成されたNFTではあるが、今後開発が進むにつれ、Ludena ProtocolのユーザーもJumpNet上のNFTにアクセスできるようになるという。

出典:EnjinX

Ludena ProtocolのCEO、Joshua Kim氏は、Enjinとの提携およびJumpNetでのNFT発行について、以下のように述べている。

Enjinとの連携により、JumpNetのカーボンニュートラルなNFTのライフサイクルテストを、韓国で最初に成功させることができました。JumpNetにより、Ludena WorldのメタバースやアバターのLunaを含むNFTの展開が、ガス代なしで迅速に実施できるようになりました。

関連:Enjin(エンジン)が韓国最大のゲーム特化型SNSと提携、環境に配慮したNFT発行へ

中央集権型取引所の注目

JumpNetへは、多くの中央集権型取引所も関心を示している。

EUを拠点とした取引所「Kriptomat」は、アップグレード可能なNFTをJumpNet上で発行し、ユーザーへ特典として配布することを計画している。このプロジェクトでは、enjin.io上にあるKriptomatの取引所サービスを利用したユーザーは、サービス利用の特典として「偽造されていない(unforged)」NFTを、自身のウォレットで受け取ることができる。追加購入があった場合、ユーザーは受け取ったNFTをレベルアップさせ、Enjinの提携プロジェクトであるKingdom KarnageやMeta City Minecraftなどのゲームで利用することができる仕組みだ。

また、大手仮想通貨取引所バイナンスは、独自のパーカーをNFT化し配布。中には3,000ドル相当(約30万円)のEnjin Coin(ENJ)が裏付けされたものもあった。このトークン化されたパーカーは、実際にLost Relics、MyMetaverseおよびChrono Gamesのゲーム内で着用可能だ。

出典:EnjinX

3月にENJを上場した中華系仮想通貨取引所のOKExは、上場を記念したコレクティブル(収集可能アイテム)を、NFTの形でJumpNet上にて発行している。

国内でのJumpNet活用例

日本国内では、Vtuber事業者向けのNFTソリューション「VtuberNFT」を提供している「CryptoGames」が、17万人以上の登録者数を誇るVtuber、雲母ミミのNFTを200枚限定で発行。Enjin開発のBeamを介し、YouTubeでのライブ配信中にエアドロップ(無料配布)された。VtuberがNFT化されるのは、世界初だという。

出典:EnjinX

今回エアドロップされたのは、雲母ミミの通常衣装バージョンだが、4月29日からはEnjinが開発を行うNFT市場「Enjin Marketplace」にて、「雲母ミミ17万人記念チアリーダーver.」のNFTが10枚限定で発売される予定だ。将来的には両種類とも、NFTに対応したMinecraftサーバー「MyMetaverse」にて利用可能になるという。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/20 金曜日
07:15
キヨサキ氏「米利下げで金・銀・BTCの価格は上昇へ」
『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は、米FOMCの会合に合わせ、ゴールド、シルバー、仮想通貨ビットコインの価格が上昇しようとしているとXで予想。改めて購入を呼びかけている。
06:45
ドイツ政府、47の仮想通貨取引所を閉鎖 マネロン違反で
ドイツ警察当局は、マネーロンダリングを含む犯罪行為に関連しているとされる47もの仮想通貨取引所を閉鎖したことを19日に発表した。
06:15
ソラナの猫系ミームコイン「MEW」、韓国アップビットへ上場 価格高騰
韓国仮想通貨取引所大手アップビット(Upbit)は19日、仮想通貨ミームコイン「MEW」を新規上場した。
09/19 木曜日
17:48
「SECの仮想通貨規制は市場混乱を招く」米下院公聴会で厳しい批判
米国下院金融サービス委員会の公聴会で、証券取引委員会は「仮想通貨市場に更なる混乱と不確実性をもたらした」として、厳しく批判された。元SEC委員の証言では、議会主導の包括的な規制枠組みの必要性が強調された。
17:39
ゼロ知識証明の利点と課題:汎用性の高さと多彩なユースケース|WebX2024
WebX2024で業界トップの専門家が、ゼロ知識証明の可能性について語った。スケーラビリティ、プライバシー、セキュリティの向上から、AIや金融分野での革新的応用までの幅広いトピックで意見を交換した。
14:30
テザー社、これまでに不正ウォレット凍結で160億円を回収 市場シェアは75%に到達
テザー社が不正資金対策の成果を報告。世界180の当局と協力し、1,850以上のウォレットを凍結。USDTの市場シェアは75%に拡大。
14:08
FOMC後に上昇加速したビットコイン相場をプロが解説|寄稿:仮想NISHI
米連邦公開市場委員会(FOMC)後に上昇した暗号資産(仮想通貨)相場の今後の展望は? ビットコイン相場とデリバティブの最新データについて、SBI VCトレードのアナリスト「仮想NISHI」が解説した。
13:20
ソラナスマホ「チャプター2」、「Solana Seeker」へと改名 Helium無料サービスなど搭載
ソラナラボ傘下のスマホ子会社「Solana Mobile」は19日、二代目のスマートフォン「チャプター2」を「Solana Seeker(ソラナシーカー)」へとリブランディングしたことを発表した。
12:55
Bitgetら2社、TONへの42億円の投資を発表
TONエコシステムの発展を支援することを目的に、BitgetとForesight Venturesが42億円の投資を発表。仮想通貨TONを大口保有者から入手することで投資を行うという。
11:20
三菱商事のDREAMが推進する不動産投資、トークン化されたSTファンドの新たな展開
ダイヤモンド・リアルティ・マネジメント株式会社、みずほリース株式会社、およびエムエル・エステート株式会社は18日に、適格機関投資家向け不動産STOファンドを組成した。
09:45
米SEC、仮想通貨DeFiプラットフォームRari Capitalと和解
SECがRari Capitalの利回りサービスの問題点を告発・和解。未登録ブローカー活動や誤解を招く宣伝などで和解に至った経緯を解説。
08:25
米FRB、0.5ポイントの大幅利下げを決定
米FRBはFOMCの会合で0.5ポイントの大幅利下げを決定。金融政策の転換がビットコインなどの仮想通貨相場の追い風となるか注目が集まっている。
08:05
米国初、ルイジアナ州政府 ビットコインライトニングに対応 
ビットコインの支払いの仕組みについては、政府間取引のための仮想通貨変換サービス「Bead Pay」によって米ドルに変換される。政府としては、ビットコインを直接保有したりしない。
06:55
トランプ氏、ニューヨークのバーで初めてのビットコイン決済
米国のドナルド・トランプ前大統領は18日、大統領選に向けたキャンペーンで、ニューヨーク市のバー「PubKey Bar」を訪問し仮想通貨ビットコインを使ってチーズバーガーを購入した。
06:20
仮想通貨ALEOとZETA、コインベースへ新規上場 価格高騰
仮想通貨取引所大手のコインベースは19日、2銘柄の新規上場を発表した。ZETAは価格が高騰している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧