シンガポール中央銀行、CBDCのコンペ開催へ
シンガポール中銀、CBDCチャレンジ開催
同国の中央銀行に相当するシンガポール金融管理局(MAS)は28日、IMF(国際通貨基金)と連携してリテールCBDC(中銀デジタル通貨)のローンチを視野にしたコンペ「Global CBDC Challenge」を発表。
世界各国のフィンテック企業や金融機関からCBDCソリューションの募集を図り、11月に決定されるファイナリスト3名には410万円(5万SGD)が寄贈されるという。
Global CBDC Challengeは決済の効率化と金融包摂の促進を念頭に、CBDCの基盤、CBDCの分布、そしてインフラの3領域に焦点を当てる12の課題を呼びかけるコンペ。IMFの他、以下の国際機関がパートナーとなる。
- 世界銀行
- アジア開発銀行
- 国連資本開発基金
- 国連難民高等弁務官事務所
- 経済協力開発機構
また、サポート企業として以下のテック系企業も参画している。
- アマゾンウェブサービス(AWS)
- マスターカード
- Mojaloop財団
- Partior
- R3
- Hyperledger
今後の予定
6月28日よりGlobal CBDC Challengeへの登録が開始。参加を希望する企業や団体は、7月23日迄に提案書を提出する必要がある。
その後、8月27日までに、業界の専門家から構成されるパネルが15のファイナリストを選出。8週間の「アクセラレーション・フェーズ」中、業界の専門家からフィードバックを受け取る機会があるワークショップに参加し、CBDCソリューションを改良、修正できる。
10月31日の期限を迎えた後、ファイナリストは11月に開催されるシンガポール・フィンテック・フェスティバルでソリューションを発表。最大3つの勝者にそれぞれ410万円(5万SGD)の賞金が寄与される。
MASのSopnendu Mohanty CFOは以下のようにコメントした。
世界中の中央銀行は、デジタル通貨の発行を積極的に検討しており、政策や技術面でさまざまな課題に直面している。
グローバルCBDCチャレンジを通じて、MASは、CBDCの可能性を最大限に活用して、決済サービスの効率化や金融包摂の向上を実現するソリューションを開発、世界中のイノベーターコミュニティに紹介することで、中央銀行の中核的な責務である金融の安定性に貢献したい。
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