アルトコインとBTCで資金を運用 米投資企業が新サービスをローンチ
仮想通貨のバスケットでアクティブ運用
米投資企業Titanは11日、米国の投資家を対象に暗号資産(仮想通貨)投資サービス「Titan Crypto」を正式にローンチしたことを発表した。
Titan Cryptoは、専門的な知識や経験を持ったTitanのチームが、投資家の資金を運用してくれるサービスで、同社のアプリから利用することが可能。長期的に利益を獲得できることを目指し、5から10種類の仮想通貨をバスケット型で運用する仕組みだという。
2018年設立のTitanは、モバイル機器で投資できることを重視したサービスを一般投資家に提供している企業。公式ウェブサイトによると、運用資産は6億ドル(約660億円)超で、顧客の数は3万以上だという。今までは15から25種類の株式に投資を行う「Titan Flagship」などのサービスを提供していたが、新たに仮想通貨を対象にしたサービスを開始した。
同社の共同創設者Clay Gardner氏は、仮想通貨やブロックチェーンの普及は急速に拡大しており、この傾向は長期的に継続すると見ている。一方でTitanは、仮想通貨やブロックチェーンは、理解や投資をするには難しい技術であると主張。この参入障壁を取り除くためのサービスが、今回のTitan Cryptoだという。
Titan Cryptoは、Titanのチームがアクティブ運用する。Gardner氏は仮想通貨メディアCoinDeskに対し、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)、ステラ(XLM)を含んだバスケットで運用すると説明。また今回のプレスリリースでは、「仮想通貨がポートフォリオに組み入れる価値のある資産かどうかではなく、その割合が重要である」と主張した。
バスケットを構成する銘柄は、価格変動や利益、リスクなどに基づいて、規則的に再編成されていくという。Gardner氏は、今後はDeFi(分散型金融)の銘柄を取り扱ったり、ステーキングや貸付などのサービスも取り入れていきたいとしている。
Titanは先月、米大手ベンチャーキャピタル「a16z」のAnish Acharya氏が主導した投資ラウンドで、5,800万ドル(約64億円)の資金調達に成功。このシリーズBの投資ラウンドには、俳優としても有名なウィル・スミス氏らの著名人も参加した。これまで調達した資金は、Titan Cryptoなどの投資サービスやチームの強化等に当てるとしている。
なお、今回のサービスはニューヨーク州の投資家だけは対象になっていない。現在はパートナーとなるカストディアンが、ニューヨーク州で仮想通貨サービスを行う認可を申請中だという。どこの企業かは明確にしていないが、そのカストディアンが認可を取得できれば、ニューヨーク州の顧客もTitan Cryptoを利用できるようになるとした。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します