米コインベース、ロビー活動に約9,000万円を支出
ロビー活動に9,000万円以上を支出
米最大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは、2021年第3四半期に約80万ドル(約9,000万円)をロビー活動に費やしたことが分かった。仮想通貨規制の改善に関して提言を行っていこうとしている。
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上院ロビー活動開示報告書によると、コインベースは9月に同社のロビー活動プログラムを当局に再登録しており、社内経費として625,000ドル(約7,000万円)を支出。それに加えて、ロビー活動を行う上で、新たに複数の会社と契約も結んでいる。
コインベースが以前にロビイストとして活動を行っていた時期は、2015年に遡る。2016年の初めに登録を終了するまでの1年間で、報告された活動金額はわずか5万5千ドル(約600万円)だった。今回の支出は、前回を大きく上回っている。
2021年第3四半期には、新たに複数の企業とロビー活動を行う契約も行っており、それらの企業に17万ドル(約2,000万円)の支出が報告されている。
コインベースは第3四半期、社内のロビー活動経費と、こうした契約を合計して、79万5,000ドルのロビー活動費を報告した格好だ。
「規制に関して人々の意見を代弁」
コインベースの広報担当者は、仮想通貨メディアThe Blockに対して次のように語った。
2021年は特に、仮想通貨セクターが全米で飛躍的に成長しており、米国の人々が仮想通貨の将来に注目していることが証明された。コインベースは、規制に関する重要な議論に関して、こうした人々の意見を代表するために、公共政策上での存在感を高めようとしている。
The Blockは、コインベースが実際にロビー活動全般に支出している額は、今回の開示額よりも多い可能性があると分析している。
その理由としては、ロビー経費の開示やロビイストとしての登録を義務づけているロビー活動開示法の対象範囲が、かなり限定されていることがある。この法律は、主に米国議会の議員とそのスタッフ、および行政府の高官との接触に適用されるものとなっており、金融規制当局の職員については非常に狭い範囲しか対象としない。
より一般的には、ロビー活動には、その準備や計画も含まれるもので、こうした分野を専門とするフルタイム従業員なども考慮すると、79万5,000ドルではカバーできないという見方である。
米証券取引委員会(SEC)は9月、コインベースが以前より計画していた「Lend」という仮想通貨レンディング商品(最大年利4%)について、突然リリースを阻止していた。
コインベースがロビー活動に関連して登録したり、新たに企業と契約を始めたりしたのは、その数週間後のことであった。規制を改善する方法の一策として、ロビー活動にも力を入れ始めた模様だ。
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政策提言も発表
コインベースは15日に、仮想通貨規制についての政策提言も発表している。特に、一貫した規制の適用を行うために、独立した規制機関が必要だと強調した。米国では、様々な規制機関の間で仮想通貨をめぐる見解が統一されていないことが、しばしば問題として取り上げられる。
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