はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、仮想通貨規制について4つの政策提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨を監督する新たな規制機関を」

米最大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは15日、仮想通貨を規制するアプローチについての政策提言を発表した。米政府が専門規制機関を設置して、デジタル資産の監督を一本化することも提案している。

背景としてコインベースは、仮想通貨セクターは急速に成長しており、金融サービスへのアクセス向上、効率性、取引コスト削減、透明性向上など様々な恩恵をもたらしているが、適切な規制がないことを指摘。

デジタル資産のすべての分野を、1930年代に制定された古い法律で監督し続ければ、米国でイノベーションの発展を阻害し、そのチャンスは海外に流出してしまうとした。

コインベースとは

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く仮想通貨取引所である。創業は2012年。世界最大手の民泊サービスのエンジニアを経験した人物と、大手証券会社の為替ディーラーを経験した人物が共同で事業を立ち上げ、短期間で仮想通貨業界のトップベンチャーとなった。有力な株主や出資者を多く確保しており、その中にはニューヨーク証券取引所の親会社もラインナップされている。

▶️仮想通貨用語集

規制方針として4本の柱

コインベースは、規制方針として次の4本の柱を提示している。

  1. 仮想通貨の規制は新たな枠組みで行う
  2. 仮想通貨市場の規制当局を一本化する
  3. 仮想通貨保有者の保護と権利拡大
  4. 相互運用性と公正な競争の促進

まず1つ目に関しては、旧来の規制枠組みは、仮想通貨などデジタル資産の革新がもたらした構造の変化を想定していないという。

例えば、従来の金融規制システムは、取引所、証券代行会社、カストディアン、ブローカーなど一連の仲介機関を前提としている。しかし、分散型台帳やブロックチェーン技術は仲介機関を削減できる性質を持つもので、従来の規制を当てはめることは難しい。そこで、デジタル資産産業に特化した、新たな枠組みを作成することが望ましいとする格好だ。

2つ目については、様々な当局が関与することにより、規制が断片化してしまうことを防ぐため、デジタル資産を扱う、一つの連邦規制当局が必要だと提案した。この新たな当局は、デジタル資産に関する事業体の登録や、投資家への情報開示制度なども扱うものになると想定している。

これに加えて、よりきめ細やかな監視体制を維持するために、業界の自主規制機関を新たに設立すべきだとした。当局と自主規制機関という二層構造により、効率的で合理的な規制・監督が可能になるという。

3つ目については、「投資家に対して情報開示を適切に行うこと」「詐欺や市場操作から投資家を保護すること」「何か問題が起こった時の市場の回復力を高めること」を挙げている。

最後に4つ目の柱は、DeFi(分散型金融)プロジェクトやピアツーピア(P2P)市場に関するもの。デジタル資産市場を提供する企業が、こうした技術革新とも連携できるようにすることが望ましいという提案だ。そうすることで、公正な競争やイノベーションが促され、消費者と開発者にも恩恵をもたらせるとしている。

関連DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

米メディアCNBCによると、コインベースはすでに、今回の政策提言について、約30人の議員や、複数の政府機関と会合を持って話し合っており、今のところ歓迎されているという。

関連仮想通貨取引所コインベースとは|投資家向け情報と注目ポイント

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
11:55
ブラックロックのビットコイン現物ETF、年初来リターンはマイナスも流入額6位入り
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が年初来のETF流入で6位にランクインした。一方でリターンはマイナスとなっており背景にある投資家心理が注目される。
10:50
メタプラネット、米国預託証券プログラム設立
ビットコイン保有企業メタプラネットがドイツ銀行を預託銀行とする米国預託証券プログラムを設立し、19日より米国店頭市場で取引を開始する。米国投資家の利便性向上と流動性拡大を目指す。
10:33
ビットコイン提唱者ルミス米上院議員が再選不出馬、仮想通貨法案成立に注力へ
仮想通貨推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員が2026年の再選不出馬を表明した。任期終了までに包括的な仮想通貨規制法案や税制改革の成立を目指す方針を示している。
10:05
「ビットコイン価格は2035年に2億円に到達」CF Benchmarksが強気予想
CF Benchmarksが2035年の仮想通貨ビットコインの価格を基本シナリオで142万ドルと予想した。ゴールド市場のシェアを獲得することなどを前提とし弱気・強気シナリオも算出している。
09:10
イーサリアム、Glamsterdamの次のアップグレード名は「Hegota」
仮想通貨イーサリアムでGlamsterdamの次に実施されるアップグレードの名称がHegotaに決定。2025年と同様、イーサリアムは2026年に2回アップグレードを行う可能性がある。
08:15
ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘
クリプトクアントが仮想通貨ビットコインの需要成長鈍化を指摘し、弱気相場への移行を指摘。ETFの純売却や大口保有者の需要縮小、デリバティブ市場のリスク選好低下などが要因として挙げられている。
07:10
コインベース、2026年の税制変更で予測市場がギャンブルより有利になると指摘
コインベースが2026年の見通しレポートで、トランプ大統領が署名したワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法により予測市場が従来の賭博より税制面で有利になる可能性があると指摘した。
06:50
アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張
著名トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏がFRBの準備金管理購入プログラムを分析し、実質的な資金供給(QE)により仮想通貨ビットコインの従来の4年サイクルが崩れたとの見解を示した。ビットコインは2026年に20万ドルに向かうと予測。
06:20
仮想通貨の冬到来か、フィデリティ責任者がビットコインの2026年底値を6.5万ドル付近と予測
フィデリティのグローバルマクロ責任者ジュリアン・ティマー氏がビットコインの強気サイクル終了の可能性を指摘し、2026年の底値を6.5万ドルから7.5万ドルと予測した。機関投資家の参入により従来のサイクル論が変化しているとの見方が広がっている。
05:45
米FRB、仮想通貨企業向け「簡易版マスターアカウント」開設に進展か
米連邦準備制度理事会が仮想通貨関連企業を含む適格機関に決済サービスへの限定的なアクセスを提供する「ペイメントアカウント」案についてパブリックコメントを募集開始。
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧