CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、イーサリアムの長期トレンド 仮想通貨市場データから明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場のデータ傾向

5月以来およそ5ヶ月ぶりに56,000ドル(600万円)台に到達、時価総額も1兆ドル(約110兆円)に回復するなど騰勢を強めるビットコイン(BTC)。一部アルト銘柄も好調な兆しを見せている。

直近では、BTCクジラの大口取引が観測された。仮想通貨分析サイトCryptoQuantのKi Young Ju CEOも約5分間に16億ドル(約1780億円)もの買いが発生したと指摘した。

関連:ビットコイン高騰 背景に大口取引か

ビットコインの長期保有強まる

本記事では、ビットコインやイーサリアムの長期トレンドが強まっていることをデータから紹介する。直近数ヶ月続いているトレンドとしては、ビットコインのHODL(長期保有)傾向が高まっていること等が挙げられる。

オンチェーンアナリストのWill Clemente氏はビットコイン供給量の約85%が過去90日間取引されていないと指摘。直近約1ヶ月では同数値は92%と過去に例を見ない水準で投資家の保有傾向が拡大していると分析さており、マーケットの需給に影響する要因になっている可能性がある。

動いていないビットコインの内、約38.2%のビットコインが事実上「永久に失われている」状況にあるという。ビットコインの希少性が高まっていると分析した。

20年12月にデータ分析企業Glassnodeが発表した分析によると、秘密鍵の紛失などにより、アクセス不可能となった供給量は300万BTCと仮定していたが、Clemente氏の見解はその2倍を超える水準に相当する。

ビットコインの保有傾向は他の指標からも確認されている。

また、オンチェーン分析サイトSantimentの統計では、ビットコインの取引所預入残高は2019年6月以来約2年半ぶりの低水準に達した。取引所に預け入れられているビットコインの比率が低下したことで、BTCの大量売却が発生するリスクの減少につながるため、前向き材料として捉えた。

取引所預入残高とは

取引所に預入(デポジット)されている仮想通貨の総量を示す指標。英語ではExchange Supply。

取引所にない仮想通貨は即座に取引しづらいため、同指標の低下は、急激な大量売却の可能性が減少することを示唆する。

▶️仮想通貨用語集

ビットコインの取引所預入残高は9月にも過去3年間で最低水準に到達。CryptoQuantのKi CEOも流通するビットコインの供給量不足は、価格面にポジティブとの見方を示していた。

関連:オンチェーンデータから見るビットコイン長期保有傾向は過去最高水準に

米採掘企業の保有も拡大

また、中国の仮想通貨規制強化を受け、次なるマイニング拠点として白羽の矢が立っているアメリカではマイニング企業が相次いで3Q(第3四半期)におけるBTC採掘量を報告。2Qに比べ、採掘能力は82%向上しており、米企業が本腰を入れていることが伺える。

出典:The Block

Riot、Marathon、Bitfarms、Hut8など7社の上場企業は合計6463BTCの取得に成功しており、これは3QにおけるBTCネットワーク全体におけるブロック報酬の7.5%に相当する。

7社の保有するビットコイン量は通算では20,000BTCを超えており、執筆時点では1,200億円以上に相当する額だ。

関連北米上場の仮想通貨採掘企業、合計で1200億円相当のビットコインを保有

イーサリアムの保有傾向も

Santimentによれば、イーサリアムマイナーが保有するETH量が増加中だ。2016年6月以来およそ5年半ぶりに53万ETHの高水準に達している。ETH価格の上昇を受け、これは時価総額換算で過去最大規模の185億ドル(2,000億円)に相当する額だ。

ステーキングが開始したことで、マイナーも次のビジネスに繋げる目的で保有を意識している可能性がある。

また、イーサリアムの取引所預入残高も9月上旬、観測開始以来では過去最低水準の17%を記録したばかり。同指標は20年3月からの1年半で27%から10%低下していた。

他にも8月に導入されたEIP−1559の影響で、バーン(焼却)されたイーサリアムの総数は47万ETHを超えており、執筆時点では1,900億円に相当する(参照:Watch the Burn)。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06:05
ブラックロックとInvesco、ビットコインETFの上場申請でSECと再び面談
米SECは現物型ビットコインETFの上場申請について、今週28日に申請側のブラックロック(2度目)・Invescoと会議を行ったことが判明した。ゲンスラー委員長は別のイベントでETF申請についてコメントをした。
05:30
米で13番目のビットコインETF上場申請に、スイスPando
スイスの資産管理会社Pando Assetは米国で、現物型仮想通貨ビットコイン(BTC)ETFの上場申請を行っていることが判明。
11/29 水曜日
21:01
IOTA財団がUAEアブダビ当局と提携、エコシステム成長を促進
仮想通貨IOTAの研究・開発を行うIOTA財団は、UAEアブダビで、金融センターADGMと協力し、プロジェクトを成長させていくと発表した。
18:00
預けるだけで仮想通貨が増える?|CoinTradeのステーキングを解説
出典元:CoinTrade 2023年11月、ビットコイン(BTC)が年初来高値を更新したことをうけ、仮想通貨(暗号資産)業界は盛り上がりを見せています。 一方で「仮想通貨には…
16:28
米財務省 仮想通貨業界への調査権限拡大を議会に要請
米財務省がハマス制裁の一環として仮想通貨業界への調査権限を拡大へ。過激派組織のデジタル資産利用に対抗するための新たな法案を議会に要請し、アンチマネーロンダリング規制を強化する動きを加速。テロ資金の流れを追跡し、国際的な安全保障を高める目指す。
15:33
Coinbase顧客にBybit関連の「召喚状」通知、CFTCの動きに焦点
仮想通貨取引所Coinbaseが規制当局の召喚状について顧客に通知。Bybitの利用歴のあるCoinbase顧客に関する情報提供をCFTCが求める。Bybitは米国サービスを否定もVPNアクセスの可能性あり。Bybitは仮想通貨取引量トップ3で2,000万ユーザーを達成。
14:54
「中国の信用拡大はビットコインへの資本流入を促す可能性がある」ヘイズ氏
仮想通貨取引所BitMEXの共同創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、中国における信用拡大が世界市場に波及し、結果的にビットコインなどのリスク資産全般への資本流入を促進するとの見解を披露した。
14:00
SNS連携のWeb3ウォレット「TIPWAVE」公開
NextmergeがX(旧Twitter)やDiscordユーザーに便利なWeb3ウォレット「TIPWAVE」を発表。SNSとの連携で暗号資産(仮想通貨)とNFTの利用が簡単に。ソーシャルメディアアカウントに対するNFT配布も可能になる。
12:40
ビットコイン投資商品9週連続の純流入、21年11月の「強気相場」以来最大規模に
暗号資産(仮想通貨)市場では、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)の先物OIがバイナンスを上回る規模を拡大。CoinSharesのデータではビットコインETPなどの投資商品に21年11月以来最大の資金流入を観測した。
11:30
Jドーシー氏、ビットコイン採掘分散化推進の「OCEAN」に投資
ムーモリン社のビットコインマイニングプロジェクト「OCEAN」が620万ドル調達。ジャック・ドーシーも支援し、ブロック報酬をマイナーに直接分配する革新的なアプローチを採用。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの分散化と発展に寄与。
10:45
香港行政長官、Hounax詐欺事件について発言
香港の行政長官や規制当局責任者は、仮想通貨取引所Hounaxの詐欺事件について発言し今後の姿勢を示した。また香港警察が事件概要を説明している。
09:50
チェーンリンク、ステーキング機能をアップグレード
チェーンリンクは、ステーキングの新バージョンを仮想通貨イーサリアムのメインネットにローンチしたことを発表。特化する目標や移行スケジュールを説明している。
08:30
ドル円一時147.3円 コインベース株大幅高、米FOMC理事ハト派転換か
コインベースやビットコイン採掘関連株などはFOMC理事のハト派的な発言を受けて大幅に上昇した。今夜は米7-9月期四半期実質GDP改定値が発表される。
07:45
アニモカブランズ、TONネットワーク最大のバリデータに
香港のWeb3大手アニモカブランズは28日、TONのエコシステムに投資し、L1ブロックチェーン「TON」の最大のバリデータになったと発表した。
06:50
CZ氏、バイナンスUSの取締役会会長を退任
仮想通貨取引所バイナンスの米国部門バイナンスUSは、CZ氏が同社の取締役会の会長を退任すると発表。退任はCZ氏が決断したという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア