サウジアラビア政府、メタバースなど最先端技術に7000億円以上を投資へ
複数の先端技術に投資
中東のサウジアラビア政府は1日、メタバース(仮想現実)を含む、複数の先端技術へ64億ドル(約7,400億円)以上を投資することを発表した。
同国のメタバース領域への出資は先週開催された大型技術系カンファレンス「LEAP」でAbdullah Alswaha通信・情報技術大臣が公表した。他にも人工知能(AI)や5G通信などに関する講演やフォーラムが実施された。
発表によると、独自のメタバース開発を行うNEOM Tech & Digital Company社に10億ドル(約1,150億円)を投資。また国営の大手石油会社アラムコ社も、10億ドルをブロックチェーン系のVC企業Prosperity7 Ventures社に投資することを発表した。
また、メタバース以外にも政府系ファンドと中国大手のアリババなどとの共同ベンチャーにも20億ドル(2,300億円)相当を出資。他にもサウジテレコムは海底ケーブルやデータセンター設立に10億ドルを投資する。
サウジアラビアのAbdullah Alswaha通信・情報技術大臣は、今回の投資を、サウジアラビアの「デジタル経済の成長に向けた推進」を示すものと説明している。
以前にはCBDCを実証実験
サウジアラビアは近年、石油産業以外の取り組みを拡大させている。
サウジアラビアの政府系ファンドは過去にSoftbank Vision Fundに450億ドル(5.1兆円)相当を出資した経緯がある。同ファンドはシリコンバレーのスタートアップ企業への投資を行っており、Softbank Vision FundはFTXやThe Sandboxにも出資している。
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また、同国はブロックチェーンに関しても以前から比較的積極的に取り組んでいることが知られている。
19年にはアラブ首長国連邦の中央銀行と共同で、CBDCの国境間決済を検証する実証実験を開始。2年後の21年に試験結果を発表した際には、「分散化決済システムは、既存のシステムと比べてセキュリティー面で優れている」ことや、分散台帳技術が安全面を損なわずに、高パフォーマンスを提供すると評価していた。
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