バイナンス、イスラエルでのサービスを停止か=現地メディア報道
規制当局の要請か
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが、中東イスラエルでのサービス、及びマーケティングを停止した可能性がある。
現地メディアのGlobesなどが報じた。イスラエルの規制当局「The Capital Market, Insurance and Savings Authority」からの要請を受けての決定であるという。
現在、バイナンスの公式サイトからは、ヘブライ語対応とイスラエルの法定通貨「新シェケル(ILS)」が支払い対応通貨リストから削除されている。
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イスラエル当局は、2021年時点で仮想通貨への規制強化に動いていることが報じられていた。同年8月には、機関投資家に対してビットコイン(BTC)へ投資した場合は報告するよう求めていた。
海外メディアFinance Magnatesによれば、当局はバイナンスに対して、イスラエル人に対して提供しているサービスの情報と、運営下のライセンスの提出を要求したという。
今回の当局からの要求は、バイナンスが同国内でビジネスを行うための申請書を未提出だったために行われた模様だ。
過去にはCBDCのテストを実施
イスラエルは仮想通貨規制の姿勢を見せる一方、21年7月には国家として初めてNFT(非代替性トークン)を議会が活用。新任大統領の宣誓書をデジタル化した。
また21年6月には、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを使用した中央銀行デジタル通貨(CBDC)のテストを行ったことが判明している。現段階では、仮想通貨に関する方針を模索している段階と言えそうだ。
なお、バイナンスについては現在、米国の証券取引委員会(SEC)も調査を行っている模様だ。バイナンスの米国部門が、関係のある2つの取引会社との繋がりをユーザーに対して開示しているかが焦点になっているという。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します