「ウクライナDAO」への寄付金が約3億円を突破

NFTもリリース

自律分散型組織(DAO)「ウクライナDAO」への寄付金が28日、約290万ドル(約3億4,000万円/1,103ETH)を突破した。

同団体は、ロシア軍によるウクライナ侵攻を受けて、ロシアのフェミニスト・ロックグループ「Pussy Riot」やNFT(非代替性トークン)のキュレーションなどを行うTrippy Labs、DeFiやNFT関係者の組織PleasrDAOが設立した組織。

ウクライナへの支援を目的としており、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のチェーンを利用して作成された1万枚のNFTをリリースし、収益を寄付する計画も公表されている。

関連:Pussy Riot創設者ら、「ウクライナDAO(分散型自律組織)」を立ち上げる

DAOとは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

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NGO団体に寄付予定

現在、プラットフォーム「PartyBid」では「ウクライナDAO」が用意したウクライナ国旗のNFTのオークションが行われている。

このNFTは、「ウクライナDAO」が寄付された資金によって購入する。同団体に寄付を行うことで、金額に応じた「LOVE」トークンが配布される仕組みだ。トークンはUniSwapでも購入して寄付を行うことができる。

集まった寄付金は、ウクライナ軍を支援するNGO「Come Back Alive」に寄付される予定。同NGOは先日、資金調達プラットフォームPatreonのポリシーに違反したとして、同サイトから除外されたことが判明している。

Patreonが25日に公開した声明によれば、規約に反して軍事支援を目的とした支援を募っていたことが除外を決定した理由であるという。

「ウクライナDAO」は現在、NGOプロリスカにも寄付を行っている。また、Pussy Riot創設メンバーで政治活動家のNadya Tolokonnikova氏によれば、赤十字社への寄付も検討しているとのことだ。

バイナンスも人道支援

ウクライナへの支援は28日現在、様々な団体や組織などが実施している。

先述した「Come Back Alive」は、ビットコイン(BTC)による寄付を、Patreonとは別に約690万ドル(約8億円)を集めている。日本では楽天グループの三木谷浩史会長兼社長が、個人として10億円を寄付することを明らかにした。

また、大手仮想通貨取引所のバイナンスも28日、人道支援として、UNICEF(ユニセフ)などに1,000万ドル(11億円相当)を寄付することを発表している。

ウクライナでは、旧ソ連の崩壊後、ロシアによる2014年のクリミア侵攻に軍が対処できないほど軍備が脆弱となっていた。その際、兵力や装備、医療品などを提供したのが、個人からの寄付金で資金を調達したNGOや有志団体だった経緯がある。

関連:ウクライナNGO、ロシア侵攻受け仮想通貨の寄付が急増

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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