日本発Astar Networkがマイクロソフトと提携、Web3.0企業支援を強化へ

スタートアップ企業を支援

米マイクロソフトは10日、国内発のブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」との提携を発表した。共同で支援プログラム「Astar Incubation Program」に取り組む。

「Astar Incubation Program」は、Web3.0(分散型ウェブ)分野に取り組むスタートアップ企業を支援対象としたプログラムだ。2月に設立が発表され、すでにDeFi(分散型金融)プラットフォーム「ArthSwap」などがサポート対象として選出されている

プログラムは、マーケティングサポートやメンターネットワークの提供などを行い、サポート対象のグローバル市場での成功を支援する。選ばれた企業は、無料での技術サポートなどが受けられる「Microsoft for Startups Founders Hub」が利用できる。

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またマイクロソフトは、Github EnterpriseやMicrosoft Teams、Azureクレジット(最大1,700万円/4年間)を通じて、最大35万ドル(約4,000万円)を提供する予定だ。

Web3.0とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。ウェブ3.0(Web3.0)は、Web1.0およびWeb2.0に続く、ウェブサイトおよびインターネットの潮流、特徴および構造を表している概念。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

マイクロソフトとの提携について、「Astar Network」の創設者で、Stake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは以下のようにコメントしている。

マイクロソフトが、Astarエコシステムのインキュベートプロジェクトに提供するリソースは、起業家を大いに支援するものと確信しています。

我々は、世界で最も開明的なテクノロジー企業の1社であるマイクロソフトの、Web3.0のパイオニアとAstarエコシステム対するコミットメントを高く評価します

ポルカドットに接続

「Astar Network」は、異なるブロックチェーンの相互運用を実現するポルカドット(DOT)のネットワークに接続するための枠を勝ち取ったブロックチェーン。「dApp Staking」と呼ばれる、開発者に報酬を与えるシステムが採用されている。

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の仮想マシン(EVM)に加え、より多くの開発者を呼び込むことが可能なWebAssembly(WASM)の開発環境を提供しているのも特徴だ。8日には、米大手仮想通貨取引所コインベースのVC部門から、戦略的資金調達を行ったことを発表した。

マイクロソフトは、ブロックチェーンなどへの取り組みを強めている。21年8月には、ブロックチェーン関連のトークン発行技術の特許を取得。また22年1月には、メタバース(仮想現実)事業の発展などを目的に、ゲーム大手企業アクティビジョン・ブリザードを買収することを公表している。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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