米共和党政策委員会、仮想通貨関連政策の文書を発表
共和党政策委員会、仮想通貨を検討
米国上院の共和党政策委員会(RPC)は7日、「Cryptocurrency Goes Mainstream(普及しつつある仮想通貨)」と題する政策文書を発表。暗号資産(仮想通貨)の長所や短所を挙げ、これまでの政策についてまとめている。
RPCは、共和党の政策を推進する役割を果たす機関だ。今回の文書が出されたことは、この先共和党が、仮想通貨についての政策をさらに進めていくことを示唆する可能性もある。
共和党政策委員会(RPC)とは
1947年に設立。立法、討論、投票に関してガイダンスを行い、米共和党の政策を推進している。特定の問題についての詳細な分析や、政策的解決策などの提供も行う。
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仮想通貨の恩恵とリスク
RPCは、仮想通貨のもたらすメリットとして、以下の項目が指摘されているとした。
- 決済にかかる費用と時間を低減
- 金融取引におけるセキュリティとプライバシーの向上
- 独裁的な政府から財産を保護する
- 数円以下のマイクロペイメント(少額決済)を可能にする
また、デメリットとしては不正金融への使用、マイニングに使用される電力消費の問題、投機的であることなどが指摘されていると言及。一方で、不正金融に関しては、仮想通貨取引は完全に匿名ではないことについて次のように説明した。
仮想通貨取引を記録する台帳のほとんどは公開されており、取引の追跡は多くの人が思っているほど難しくはない。難しいのは、デジタルウォレットにある資金と本当の所有者を照合することだ。このため、米国に拠点を置くすべての仮想通貨取引所では、顧客を特定するための手続きを行うことが義務付けられている。
規制明確化を求める共和党議員
RPCの文書は、仮想通貨規制の明確化を求める共和党議員の動きについても触れた。RPCは、次のように述べている。
共和党の議員たちは、仮想通貨業界における民間部門のイノベーションを維持するとともに、消費者、起業家、投資家のために規制を明確にするよう求めている。
具体例としては、パット・トゥーミー上院議員が21年8月に、仮想通貨に関するルールと法律を明確にするアイデアを募集していたことを挙げた。同議員は、投資家を保護し、業界のイノベーションを促進するための法案の起草を計画しており、その上でのアイデア募集だった。
特に、現状で税と証券に関する法律が、仮想通貨への適用に関して曖昧であることから、明確化するための法案を作成したい意向だ。
トゥーミー議員は、21年9月にも、米証券取引委員会(SEC)の委員長あてに、仮想通貨への規制を明確にするよう求める手紙を送付している。
また、上院のシンシア・ルミス議員(共和党)とカーステン・ギリブランド議員(民主党)も、規制枠組みの明確化を実現する法案を考案しているところだという。仮想通貨やその他のデジタル資産の定義、税務処理、デジタル資産の証券や商品としての法的地位の明確化などについての内容を盛り込むことを検討している。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します