スポンサー就任やNFT展開、「F1マイアミGP」で起こった仮想通貨関連企業の動きまとめ
仮想通貨関連の動きが活発なGP
5月6日から8日にかけて、アメリカ・マイアミでモータースポーツ「F1(フォーミュラワン)」のグランプリレース(GP)が開催された。
同GPは、アメリカ国内で開催されるレースとしては2箇所目。F1は近年Netflixのドキュメンタリー「栄光のグランプリ」などの効果によって、アメリカでの人気を大きく伸ばしており、それがレースの増加に繋がったとみられる。
マイアミGPには多数の暗号資産(仮想通貨)関連企業が参画。NFT(非代替性トークン)の展開など、様々な催しを行った。
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本記事では、GP期間やその前後にF1領域で展開された、主な仮想通貨関連の動きを取り上げる。
NFTとは
NFTとは、「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広く技術が活用されている。
▶️仮想通貨用語集
OKXがマクラーレンF1の主要パートナーに
イギリスのF1チーム「マクラーレン・レーシング」は、マイアミGP前の3日、大手仮想通貨取引所「OKX(旧OKEx)」とのスポンサー契約を発表した。
同取引所は、プライマリーパートナーに就任。発表によると、ファンに対して「エキサイティングな機会」や製品イノベーションなどを提供するという。また、eスポーツチーム「McLaren Shadow」のプライマリーパートナーとなったことも公表されている。
OKXのロゴは、マクラーレンのF1マシンのリアウイング(車両後方の羽根型のパーツ)や、ドライバーのヘルメットなどに描かれる。
FTX、メルセデスF1のNFTを展開
大手仮想通貨取引所のFTXは、メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム(メルセデスF1)のNFT(非代替性トークン)アートのオークションを実施した。
FTXは、メルセデスF1のスポンサーを務めている。主なNFTアート「Forever Dream – LH44」と、「Sky Rising – GR63」、「The intersection (of dreams and reality)」は、アーティストのMad Dog Jonesが制作を担当。
前者2つは、メルセデスF1に所属するドライバーであるルイス・ハミルトン選手とジョージ・ラッセル選手の車両が描かれたもの。後者は、車両全体にMad Dog Jonesのアートが施された形となっている。
「Forever Dream – LH44」と、「Sky Rising – GR63」にの落札者には、ハミルトン選手やラッセル選手がマイアミGPで実際に乗るF1マシンのリアウイングが特典としてプレゼントされる仕組み。
発表によると、「The intersection (of dreams and reality)」の落札者には、F1マシンのレプリカ車両が贈呈されるという。
記事執筆時点(5月9日)では、オークションは入札を受付中。なおメルセデスF1は、オークションで得られた収益をチャリティ団体Igniteに寄付すると表明している。
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レースデータを使ったコラボNFT
仮想通貨企業のCrypto.com(クリプトドットコム)はマイアミGPとコラボする形で、NFTの展開を行った。
NFTは、サーキットに設置したセンサーで取得したデータ(音や運動エネルギー)とF1のレースデータを融合し、リアルタイムで制作されるのが特徴。
レース1周分のデータを基に1つのNFTが完成するため、全57周あるマイアミGPのデータを使って57個のNFTが制作される予定だ。
Crypto.comは、21年からF1のスポンサーに就任。当時から「限定NFTの発行や、ファンとスポーツをつなぐ革新的な手法の提供を行っていく予定」と公言しており、今回のコラボ企画はその一環となる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します