イーサリアムL2開発企業StarkWare、120億円超を資金調達 6カ月で企業評価額が4倍に

ブロックチェーンの利便性向上へ

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを開発するStarkWare社は25日、約127億円(1億ドル)の資金を調達したことを発表した。

今回の資金調達はシリーズDで、投資企業のGreenoaks CapitalとCoatueが主導。企業評価額は約1兆円(80億ドル)だった。昨年11月のシリーズCの資金調達時における企業評価額は約2,500億円(20億ドル)で、約6カ月で4倍になった計算だ。

StarkWare社のシリーズDの資金調達は3月、情報筋の話として事前に報じられていた。1億ドルの調達額は事前報道の通りである。当時の報道の際も、企業評価額の増加に注目が集まっていた。

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上記の関連記事には、一概に比較はできないが、大手企業の企業価値の推移を掲載。中でも最も大きな成長を見せたのがアップル社で、2018年から2019年と1年かけて2倍になっていた。今回4倍になった評価額について、StarkWare社のUri Kolodny共同創設者は、CoinPostの提携メディアThe Blockに対し以下のように説明している。

開発者や投資家は、我々のソリューションを最も包括的で、強さや新しさがあると評価してくれている。

こういった評価が、StarkWare社に対する関心の高さにつながっていると思う。

また、Greenoaks Capitalのマネージングパートナーは、今回の発表に以下のようにコメントを寄せた。

Web3(分散型ウェブ)の可能性を全て解放するには、処理能力が高いことと手数料が安価であることが必要だ。

技術の高さや開発者などのチームメンバーから我々は、Starkware社のレイヤー2ソリューションは世界で最も優れていると考えている。

シリーズDの資金調達を行う企業は、安定的な収益を出せるようになっている場合が多いとされており、StarkWare社のソリューションもすでに活用が進んでいる。StarkWare社は今回の発表で、「仮想通貨が弱気相場であってもベンチャーキャピタルは我々に、強いサポートを示してくれた」とコメント。シリーズDの資金調達は先週完了したいう。

今回の資金調達には、Greenoaks CapitalとCoatue以外に、Tiger Globalなど、新規と既存の投資家が参加した。

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今後について

プレスリリースでは今後について、他の多くのブロックチェーンが数カ月以外にStarkWar社の技術を活用しようと準備していると説明。その中には「仮想通貨への参入を検討している、歴史ある企業」が複数含まれるとした。

また、パーミッションレスのソリューション「StarkNet」の分散化を近く進めるとも説明。The Blockの「独自トークンを発行するのか」という質問に、Kolodny氏は何もコメントしなかったという。

パーミッションレスとは

ブロックチェーン領域では、中央管理者の許可(=パーミッション)なく、誰でもネットワークにアクセスできるという意味で使用される。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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