ブロック社ドーシーCEOとジェイ・Z氏、ビットコイン教育を提供へ
無料ビットコイン教育コースを提供
ツイッター創設者でブロック(旧スクエア)社のCEOであるジャック・ドーシー氏は9日、ラッパーのジェイ・Z氏と共同で、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)についての教育プログラムに資金を提供すると発表した。
この「The Bitcoin Academy」は米ニューヨーク州ブルックリン地区の公営住宅に住む人々のための、無料のプログラムだ。仮想通貨関連の教育サービスなどを提供するCrypto Blockchain Plugと、Black Bitcoin Billionairesもこのプログラムに携わっている。
ドーシー氏は、次のようにプログラムの意義を説明した。
ビットコインは、アフリカや中南米の多くの人々にとって重要なツールになりつつある。私たちは、アメリカのコミュニティにとっても同様の可能性があると信じている。私たちの目標は、このビットコインという強力なツールを、さらに多くの人々が使えるようにすることで、彼らに、より独立できる力を与えられると証明することだ。
ドーシー氏は、これは「ビットコインだけの問題ではなく、先を見据えた思考、地域経済、そして人々の自信の問題なのだ」と続けた。
教育プログラム概要
今回の教育プログラムは、公営住宅の住民であれば、子供も含めて誰でも無料で受けられるもので、必要としている人には、デバイスや1年間のデータプラン、スマートフォンなども提供し、受講ハードルを下げるという。
プログラムの公式サイトによると、授業は6月22日から9月7日まで、対面とオンライン両方で行われる形だ。対面式のクラスは週に2回夕方に行われ、夕食も提供される。
授業では、ビットコインやその仕組み、さらに自分の経済的未来を築く方法などが教えられる予定だ。「ビットコインマイニング」、「詐欺から身を守る方法」なども講座の一部である。
5歳から17歳の子供たちを対象に土曜日に開講する「Crypto Kids Camp」プログラムも用意される予定だ。
プログラム講師の一人であるビットコイン啓蒙活動家ラマ・ウィルソン氏は、「私たちは、ビットコインと金融の自由に関する教育により、権利を奪われた人々に力を与え続けるだろう」とコメントしている。
マイニングとは
取引の検証にはコンピューターで膨大な計算を行う必要があり、その見返りとしてマイニングに成功すれば報酬が得られる。報酬の支払いを通して、仮想通貨が新規発行される仕組み。この一連の作業が鉱物採掘に似ていることからマイニングと呼ばれ、日本語で「採掘」と表記されることもある。。
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ビットコイン開発支援基金も設立
ドーシー氏とジェイ・Z氏は、2021年2月に、共同で約25億円相当のビットコインを寄付し、「Btrust」という名の基金を設立していた経緯もある。
アフリカおよびインドで活動するビットコイン開発チームへの支援を目的とするもので、21年12月には、7,000名の応募者の中から4人の役員が選出された。
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