ブロックチェーン企業Alóki、「現実で植林される」メタバースを開発中
NFTが売れるごとに植林
南米コスタリカのブロックチェーン企業Alókiは、2023年Q4(10月〜12月)のリリースを目標に、独自のメタバース(仮想現実)の開発を進めている。同社のメタバースは、作品内で植林を行うと、実際のコスタリカの森でも木が植えられるという、ユニークなシステムを採用している。
Alókiは2022年に創業された企業で「人々と自然を再び結びつけたいという願い」を、プロジェクトのゴールとして採用。
ポジティブな影響を与える有意義な投資機会を同時に作り出し、経済的に余裕のない人に対しても、大きな資金を獲得するチャンスを提供することをミッションとしている。
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Alókiは、コスタリカの中心部に位置する場所に、750エーカー(約3平方キロメートル)の土地を所有しており、植林はこの場所で実施される形。
同社のメタバースにはNFT(非代替性トークン)が導入されており、NFTが1つ売れるごとに1本の木が植林される。
トークン販売も予定
Alókiはのメタバースでは、「サステナビリティに焦点を当てたゲームプレイ」を通して開発を行うことで、実際の土地に用意された500区画のうちの1区画を共同創造する形で獲得し、オーナーになるチャンスを得ることも可能だ。
実際の土地には「世界最高のサステナブル建築家の一人」の建物が建造される予定と、Alókiは説明している。
メタバースのローンチについて、Alókiの創業者で、クリエイティブオフィサー兼金融システム開発者のMaurycy Krzastek氏は、海外メディアCryptonews.comに対して以下のようにコメントした。
このプロジェクトを、我々は仮想通貨領域にサステイナブルな焦点を持つ新しい人々を引き付けるための方法として見ている。
我々は、仮想通貨と持続可能性が協働することが重要と信じており、これ(独自メタバース)が新たな人々を対象とした、最初の仮想通貨プロジェクトになることを目的としている。
Alókiの独自メタバースは、リリースの前段階としてトークンセールの実施やアバターNFTの展開を予定。
リリースに向けて、各ソーシャルメディアでのコミュニティ形成なども行われていく計画。ホワイトペーパーでは、アイテム類を取引できるマーケットプレイスの開設も予告されている。
成長続くメタバース領域
メタバースは今後数年間で堅実な成長を続けることが予測されている領域だ。
世界有数の技術調査・アドバイザリー企業Technavioは、2026年までに金融分野では同市場のシェアが約6.7兆円(503億7,000万ドル)に拡大し、今後5年間、年平均成長率20.93%で市場の成長が加速するという分析レポートを発表している。
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大手企業の動きも多く確認されており、22日には、米資産管理大手Invescoがメタバースファンド「Invesco Metaverse Fund」をローンチ予定であることが報じられた。国内でも23日に、株式会社ジェーシービー(JCB)らが、メタバース含む電子データ関連の共同研究プロジェクトを設立した。
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