XRPウォレットXummの新たな決済機能発表へ XRPL開発者サミットで
Xummウォレットの新機能
リップル社投資部門から出資を受けたスタートアップXRPL Labsの開発者は6日、暗号資産(仮想通貨)XRPのウォレット「Xumm」での新たな決済機能開発について明かした。
開発者のDominique Blomsma氏は、XRPウォレット「Xumm Wallet」のプラグインにより、新たな決済・返金機能を提供できると述べている。詳細は、7日から8日にかけて開催される「Apex Dev Summit(XRPL開発者サミット)」で説明するとした。
この機能は、ユーザーがXRPで支払った代金を受け取る際に、店舗側が好みの仮想通貨を選択することを可能にするものだ。
XRPL LabsのXumm Wallet担当チームに加えて、オープンソースのeコマースプラットフォームであるnopCommerceの開発者が、この決済ソリューションの開発に携わってきた。
Xummは、XRPL Labsが開発した仮想通貨ウォレット。仮想通貨XRPの保管やP2P送金を行うことができる。6月には、プッシュ通知や、後日発表されるプロフィール機能に関連したパブリックアカウント名などの機能が追加されたPro Beta版がリリースされた。
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CBDC開発コンテスト
Apex XRPL Dev Summitは、リップル社の決済ソリューション開発部門RippleXと、XRP Ledger Foundationが主催し、9月6〜8日に米ラスベガスで開催予定。
このイベントでは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)や、XRPLブロックチェーンの相互運用性、XRPLエコシステム内のDeFi、NFT(非代替性トークン)なども主要な議題になる予定だ。
CBDCについては「CBDC Innovate challenge」コンテストの最終選考に残った者も発表される。これは、参加者がXRP台帳を使って、CBDC関連の開発を競うものだ。課題としては、「相互運用性」「一般消費者向け機能」「金融包摂」の3分野が提示されており、参加者はこのいずれかに取り組む。
リップル社は8月、自社のCBDC開発プラットフォームで仮想通貨XRPをブリッジ通貨として使用することを明らかにした。仮想通貨XRPやクロス台帳通信プロトコルを使用することで、効率的なクロスボーダー取引などが実現できると説明している。
また、トランザクション自体は2~3秒で完了し、ネットワーク参加者はCBDCプラットフォーム上の資金を法定通貨と交換して発行者に返却することもできるとした。XRP台帳が、カーボンニュートラル(炭素排出量が全体としてゼロ)であることも強調している。
関連:米リップル社、CBDCプラットフォームにXRPをブリッジ通貨として導入
NFTへの取り組み
リップル社はNFTにも取り組みを進めており、7月にはNFTプラットフォームCrossTowerとの提携を発表。XRP台帳で作成したNFTをCrossTowerのマーケットプレイスで新たに取り扱うことになった。
関連:リップル社、NFTプラットフォームCross Towerと提携
また、XRPL上でのNFT作成をより効率化するための規格「XLS20」を承認するかどうかについて、バリデータ(検証者)投票が9月13日まで行われているところだ。「XLS20」は、実行タスクの削減によるパフォーマンスへの影響軽減や作成プロセスの大幅な簡素化などを実現する。
現時点(9月7日)では、約89%が賛成票を投じている。
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CBDCとは
各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。
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