テスラ決算でビットコイン保有継続判明、中国60年ぶり人口減|26日金融短観
1/26(木)朝の相場動向(前日比)
- ビットコイン:22,942ドル -0.4%
- イーサリアム:1,580ドル -2.3%
- アプトス:18.5ドル +47%
- NYダウ:33,743ドル +0.029%
- ナスダック:11,313ドル -0.18%
- 日経平均:27,395円 +0.35%
- 米ドル/円:129.56 -0.47%
- 米ドル指数:101.6 -0.25%
- 米国債10年:年利回り3.4 -0.57%
- 金先物:1,946ドル +0.6%
暗号資産
伝統金融
本日のニューヨークダウは一時400ドル超下落するも買い戻しが入り反発。前日引け後に発表されたマイクロソフトの第3四半期(1〜3月)の見通しが低調になることがIT・ハイテク株の売りにつながったか。同社はクラウド事業の売上高は予想を上回ったものの、アジュールの1〜3月の伸び率は減速する見通しを示した。一方、終盤に入ってはマイクロソフトやテスラが買い戻されていた。
テスラは引け後に決算発表を実施した。1株利益と売上高も予想を上回ったことがわかった。第4四半期の納車台数が過去最高に達した。一方、自動車事業利益率はここ2年間で最低水準になった。また、保有のビットコイン(BTC)は売却されていないことも明らかになった。2022年には保有数の75%を売却し、現在の保有数は9,720 BTC(289億円)に相当するとされる。株価は時間外で+0.35%。
また、S&P500のハイテク企業の第4四半期は9%超の減益が予想されている。米FRBのこれまでの積極的な利上げによる成長減速は今後の企業業績にも影響を与えている観測が高いもよう。個別銘柄では、ビッグベア・ai(AI関連)+15%、マイクロソフト-0.5%、アルファベットC-2.5%、アマゾン+0.9%、アップル-0.4%、テスラ+0.3%、メタ-1.1%、コインベース-1.4%。
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今週以降の重要な経済指標・イベント
- 1月22〜27日:中国・中華圏の旧正月7連休
- 1月26日(木 22:30):米実質GDP(前期比年率)(速報)
- 1月27日(木 24:00):米ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)
- 2月2日(木 4:00):FOMC政策金利
- 2月3日(木 22:30〜24:00):米失業率・非農業部門雇用者数
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米ドル/円:129.56 -0.47%
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中国情勢
中国の2022年の人口が61年ぶりに前年を割ったことが明らかになった。今年はインドに抜かれ、人口世界一の座から陥落すると予測されている。中国国家統計局は1月17日、2022年末時点の人口が14億1200万人で前年から85万人減少したと発表。人口減少は1961年以来61年ぶりとなる。
40年以上続いた一人っ子政策や、コロナ都市封鎖やゼロコロナ政策で結婚と出産の両方を控える動きが加速したことが要因。政府の予想より早く到来した人口減への転換は同国経済と世界の工場としての同国の地位に大きな打撃をもたらしうるとみられる。18日のWSJ報道によると、シドニーのシンクタンク、ローウィー研究所のリードエコノミストは中国の人口動態上の逆風が強まることによって「いつか米国を追い越して世界一の経済大国になる可能性は、1段階後退した」と指摘したという。
また、中国の2022年のGDPの伸び率は、2021年と比べて+3%だった。市民の行動が厳しく制限されていたゼロコロナ政策や世界のサプライチェーン問題などが影響したため、政府が掲げた+5.5%前後という目標を大きく下回った形だ。2022年10~12月のGDPのほうは前年同期比2.9%増えた。小売売上高や鉱工業生産などが市場予想を上回ったものの、コロナ禍以前の水準には達していない。
一方、ゼロコロナ政策が12月に廃止されて経済が再開されたものの、突然の緩和により感染が拡大中。消費などの成長が限定されてしまい、2023年前半の経済成長の足を引っ張るとの懸念も出ている。それでも経済大国の中国の経済再開による消費回復は期待されているもよう。今年の旧正月の消費傾向にも注目。
ブルームバーグによると、一部のストラテジストやマネーマネジャーの予測では消費回復に伴い中国株にはさらに20%の上昇余地がある。また、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーは、MSCI中国指数には約10%の上昇を予測しているという。MSCI中国指数は昨年10月末以来50%以上上昇してきた。
アプトス過去最高値
仮想通貨市場ではアプトス(APT)が過去最高値を更新。
APTはここのところ続伸し昨年の12月最安値(3.06ドル)から6倍以上となった。最近の資金流入は主に韓国の投資家でUpbitではこれまで合計10億ドル以上の出来高を記録。
アプトスラボは2月1日から、韓国で初のハッカソンイベントを開催する予定だ。また、提携先の韓国ゲームスタジオNPIXELが開発するアプトス基盤のMMORPGゲーム「GRAN SAGA: UNLIMITED」が年内に公開される予定で、ネットワーク成長への期待は高まっているようだ。
一方、高騰によって、APTの完全希薄化後時価総額(FDV)は180億ドルを超えており、コインベース株の時価総額=119億ドルより高い。また、DeFiなどでネットワークの需要を測定する基準となるTVLでは、アプトスはわずか5,800万ドルにとどまり、ポリゴン(11億ドル)やArbitrum(11億ドル)より低いため、実需を伴わない値動きに警戒感も高まっている。
仮想通貨・ブロックチェーン関連株(前日比/前週比)
- コインベース・グローバル|52.7ドル (-1.5%/-4.4%)
- ロビンフッド・マーケッツ|9.6ドル(-0.2%/+1.8%)
- マイクロストラテジー|245ドル(-0.6%/+2.4%)
ロビンフッド・マーケッツについては昨日、ツイッターアカウントがハッキングされて乗っ取られる事件が発生。「RBH」というトークンがローンチされるという偽のプロモーションツイートなどを投稿されたが、現在全て削除されている。
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GMラヂオ 本日開催!
配信は日本時間今日、1月26日(木)12:30〜13:00に、@CoinPost_GlobalのTwitterスペースで配信予定。
今回は特別ゲストとして、Matter Labsのエンジニア部門のトップAnthony Rose氏を招待。同社はイーサリアム(ETH)のL2ソリューション「zkSync」を開発している企業だ。Matter Labsはゼロ知識証明という暗号技術を活用してイーサリアムのスケーラビリティを向上させる技術を開発しており、現在大きな注目を集めている。
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前回、アニモカ・ブランズのYat Siu会長などの回のアーカイブの視聴はこちら。
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