はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

高騰していたアルト相場反落、米CMEのビットコイン先物シェアは過去最高水準に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

24日の米NY株式市場では、ダウは前日比28ドル(0.1%)安で取引を終えた。インフレ鈍化を背景としたFRB(米連邦準備制度)の金融引き締め懸念の後退が相場を支えている。

一方、暗号資産(仮想通貨)相場の反落を受け、米最大手取引所運営のコインベース株が前日比4.2%安、ライオット・プラットフォームズ(旧Riot Blockchain)株が5.2%安と下落した。

関連:NY証券取引所システム障害 マイクロソフト決算など|25日金融短観

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.58%安の22,574ドル。

BTC/USD日足

前日比1.58%安のBTCに対し、イーサリアム(ETH)は前日比4.5%安と下落が顕著だ。直近急騰したアルトコインは利益確定売りが先行し、前日比10%以上下げた銘柄も複数確認された。

ただ、ビットコインはこの程度の下げでは調整の範疇にも入らず、ダウンサイドリスクに注意は必要だろう。

BTCは直近最安値15,500ドルを底値に連騰しており、フィボナッチ・リトレースメントで量ると61.8%押しで20,400ドルのサポートラインにあたり(①)、半値戻しは200MA(200日移動平均線)の19,500ドル付近と重なる。(②)

BTC/USD日足

とはいえ、昨年の強気トレンドと比較すると相場の先行き不透明感から個人投資家の警戒感も根強い。レバレッジ比率やOI(未決済建玉)などデリバティブ(金融派生商品)市場の過熱感は限定的であるため、大規模ロスカットを伴うようなボラティリティ(価格変動性)の急変動が発生する可能性は低いとの指摘もある。

Arcane Researchの市況分析

Arcane Researchは最新のレポートで、年初以降の暗号資産(仮想通貨)相場の好調な推移について、過剰レバレッジの清算(ショート踏み上げ)が燃料になったと指摘。「ビットコインの日足RSIが80を超える異常な高水準にある」と言及。調整の必要性を示唆した。

また、機関投資家の先物市場への参入増加も一因に挙げられると分析した。CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)のデリバティブデータでは、機関投資家の市場参入の増加傾向が見られたという。

昨年11月のFTX破綻を受け、オフショア建玉の合計が18.6%減となる中、BTC先物の建玉全体に占めるCMEのシェアは過去最高水準の「約21%」まで上昇している。

Arcane Research

これは、ビットコインETF(上場投資信託)の承認を背景にCME先物出来高が活性化し、過去最高値の1BTC=69,000ドルに達した2021年末に匹敵する水準であり、再びCME BTC先物市場のプレゼンスが高まりつつあることを意味する。

なお、先週のチャプター11(連邦破産法11条)適用申請を行った「ジェネシス・グローバル・キャピタル」の提携先である暗号資産取引所ジェミニが、3090万GBTC株を私的整理で売却していたことが明らかになった。GBTCは、ジェネシスの親会社デジタルカレンシーグループ(DCG)傘下の資産運用会社グレースケールが発行・運用する投資信託。

Arcane Researchによれば、昨年末にかけてGBTCのディスカウント(マイナス乖離)は過去最大の-50%近くまでが膨らんだ際、一部投資家が割安なGBTCでヘッジを行ったことも、CMEのアクティビティ急増に影響した可能性があると指摘した。

一方、今年1月以降のBTC反発局面において、CMEの先物価格は現物価格に対して「コンタンゴ(順ザヤ)」に回帰した。ビットコイン先物市場ではここのところ、決済期限(満期日)の近い期近物が期先物にくらべて高く、長期保有コストを度外視する「バックワーデーション(逆ザヤ)」に陥っていた。

今後はマクロ経済の重要指標も控える。

中国圏が旧正月期間にあるため“アジア時間”の影響は少ないと想定するも、2月2日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、今後数週間は米国株式市場との相関が再び高まるとした。

マクロ経済のセンチメント(市場心理)が、インフレに関する懸念から潜在的なリセッション(景気後退)に関する懸念へと徐々に変化しつつあることが背景にある。

関連:中国春節でビットコインは上昇傾向か Matrixportが独自見解

マイナー動向

暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックスのアナリストが追跡したオンチェーンフローによれば、マイナー(採掘業者)の売り圧力は3年ぶり水準まで低下した。

運用コストを賄うためのマイナー売りが一巡し、相場環境改善に伴い長期保有を見越した“売り控え”が散見されるという。昨年末にかけて相場環境が悪化した際には、Core ScientificやCompute Northなど大手マイナーの破綻や財政悪化報道が相次ぎ、負債整理および保有資産の清算を余儀なくされた。

マイナー関連のインジケーターでは、買いシグナルのハッシュリボン(Hash Ribbons)が点灯したほか、Bitcoin Puell Multiple(プエル倍数)が弱気ゾーンを脱するなど、相場の大底圏でアク抜けを示唆するデータも確認され始めている。

CryptoQuant

関連:ビットコイン23000ドル台を維持、マイナー指標「プエル倍数」は弱気ゾーンを脱す

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧