分散型取引所Uniswap、iOS版のモバイルウォレットを正式にローンチ

モバイルウォレットをローンチ

大手DEX(分散型取引所)「Uniswap」の開発に携わるUniswap Labsは13日、アップル社のiOS端末でモバイルウォレットがダウンロードできるようになったと発表した。

このウォレットは、3月にリリース計画を発表していた自己管理型のモバイルウォレット。これまではユーザーを限定していたが、これでiOS上であれば誰でも、Uniswapのモバイルウォレットを利用できるようになった。一方で、利用できる国に制限があるようで、日本からiOS端末で検索しても、このウォレットは表示されない。

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今回の発表でUniswap Labsは、自己管理型ウォレットは最初から使用を難しく感じる人が非常に多いと課題を指摘。そして、この課題を踏まえ、シンプルな設計にして容易に利用できるようにしたと述べている。

Uniswapのモバイルウォレットでは、イーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)、アービトラム(ARB)、オプティミズム(OP)のネットワークでシームレスにスワップを行うことが可能。一方ウォレットを紹介する動画では「これらのネットワーク”など”のマルチチェーンに対応する」と説明している。

他にも、トークンやNFT(非代替性トークン)の検索、iCloudを活用したセキュリティ機能の利用なども可能。また、2.55%の手数料で、法定通貨で暗号資産(仮想通貨)を購入することもできる。Uniswap Labsは、他の人気のウォレットはこの手数料を5%徴収していると指摘し、手数料を安価に設定したこともアピールした。

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海外メディアによれば、米国や英国、フランスといった国のユーザーが、このウォレットを利用することができる模様。Uniswap Labsは、アップル社が許可したら即座に、他の国へもローンチすると説明している。

また、ツイッターのコメント欄には、アンドロイド版のリリースを望む声が上がっており、Uniswap Labsはこのツイートに「了解」のマークで返信した。

アップル社の対応

アップル社における仮想通貨アプリのリリース方針については、これまで批判の声が上がっている。例えば、米大手仮想通貨取引所コインベースは昨年12月、iOS向けのコインベースウォレットで、NFTを送信できないようにしたことを発表した。

送信できないようにした理由は、この機能を停止しないと、アップル社が最新版のアプリのリリースを許可しなかったため。アップル社は、NFTのやりとりにかかるガス代(取引手数料)から、アプリ内課金を通して30%の手数料を徴収できるようにすることを要求したという。

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Uniswapのモバイルウォレットについても同月、アップル社側からリリースをストップされた経緯がある。Uniswap側はガイドラインを遵守していることを示し、あらゆる懸念を払拭するよう努めていた。

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Uniswapとは

イーサリアムブロックチェーン上に構築されたDEX。その後はマルチチェーン対応を進め、最近では22年3月、Uniswap V3が、BNBチェーンに拡張したことを発表した。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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