ビットコイン横ばい、1BTC以上保有のアドレス数は100万の大台突破
マクロ経済と金融市場
16日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比336ドル(1.01%)安、ナスダック指数は22ポイント(0.18%)安で取引を終えた。デフォルト(債務不履行)懸念の燻る米債務上限問題は交渉がまとまらず、またもや持ち越しとなった。
一方、東京株式市場では日経平均株価が21年9月以来、1年8か月ぶりに3万円台を突破した。
日銀の植田和男新総裁が、金融政策について緩和姿勢の継続方針を示す中、ウォーレン・バフェット氏が商社株買い増しを表明。新型コロナウイルス蔓延に伴う経済活動の自粛も大幅緩和され、景況感の回復や日本企業の業績の良さが意識された。外国為替市場における円安・ドル高も追い風となっている。
米ドルの衰退や米債務上限問題の紛糾も、米国株比率の削減といったポートフォリオの多様化に拍車をかけているとの指摘もある。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.02%高の27,109ドルに。
昨今では、ビットコインマイナーの売り圧力が確認されている。
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Glassnodeは最新の分析レポートで、Ordinals(Inscriptions)およびBRC-20 トークンに言及。
BRC-20 トークン流行の影響でビットコインの取引量は過去最高を更新し、ブロックごとにマイナーに支払われる平均手数料は採掘報酬の6.25BTCを一時的に超えた。1日あたり1780万ドルに及ぶ。」「マイナーに支払われた合計取引手数料がブロック単位の採掘報酬を超えるのは、史上5回目の出来事だ。」などと指摘した。
取引手数料は中央値で20.17ドル、平均値は30.80ドルに高騰した。
これに伴い、1日あたりのトランザクション数は過去最高値の682,000に達している。これは、仮想通貨バブルでBTC価格が急騰した2017年の数値を39%上回る数値となる。
一方、mempoolにおける未確認トランザクション数はピーク時の約50万件から25万件に半減し、深刻なトランザクション詰まりは緩和されつつある。
Glassnodeのデータによれば、1BTC以上保有する“Wholecoiner”のアドレス数が100万の大台を超えた。
今年2月に80万に達していたが、経済の不安定性や政治的な不確実性が高まるにつれ、その後3ヶ月で25%増加した。
少なくとも長期的なセンチメントは崩れていないことを示唆する。
アルトコイン市場
オンチェーンデータによれば、昨年7月に破綻した仮想通貨融資企業Celsius Networkは、24万stETH(4億3,770万ドル相当)を引き出そうとしている。
リキッドステーキングの最大手プロトコルのLido FinanceにおけるV2のローンチでETHの出金機能が追加されたことを受けたものだ。
償還・売却したETHは破産手続きにおける債権者への返還プロセスの一環および事業再建に使用されるものとみられる。セルシウスは債権者に対し、47億ドルの債務を負っているとされる。
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