CoinPostで今最も読まれています

ビットコインマイナーの売り圧力が増加、Lido V2稼働でイーサリアムの出金機能実装へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比38ドル(0.1%)安、ナスダック指数は102ポイント(0.8%)安で取引を終えた。

関連:米国株小幅上昇 債務上限協議は本日実施予定|16日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.54%安の27,029ドル。

BTC/USD日足

一時1BTC=27,500ドルまで値を戻すも買いが続かず。上値を叩かれ不安定な推移を辿る。

データ分析企業CryptoQuantのアナリストBaroVirtual氏は14日、直近のビットコインの売り圧力はマイナー(採掘業者)が主導した可能性があることを指摘した。

ビットコインマイナーリザーブのオンチェーンデータ上では、ビットコイン価格が29,500ドル台にあった23年5月5日から、マイナーがビットコイン保有量を大幅に減らし始めたことを示しており、9日時点でネットポジションがマイナスに転じた。

CryptoQuant

ネットポジションは、マイナーが保有するビットコインの総量から売却分を差し引いた残高を指すものだ。データからはマイナーから強い売り圧力があったことを示しており、ビットコインを売却して機材の整備や運転資金の捻出、負債を返済している可能性が考えられる。

BaroVirtual氏は、「現在のマイナーのネットポジションは、前回ビットコインが反発し、ローカルな上昇傾向が続いたゾーンにある」と指摘。「目標の1BTC=24,000ドル水準に達した場合、保有分の売却速度を減速するか停止する可能性がある」との見方を示した。

大手マイナーは、強気トレンドの最中は新しく採掘したビットコインをすぐに売却せず、値上がり益を見越してしばらく保有する傾向にあるが、弱気トレンドでは手元資金確保のため売却を優先することが多い。

昨今では、ビットコインの実験的なフレームワークのトークン規格である「BRC-20」を利用したミームコインの過熱に伴い、ビットコインの取引手数料が高騰。8日には取引あたり平均30ドルに達した。

BRC-20トークンの総時価総額は9日時点で約900億円(7億ドル)に及んでおり、ビットコインマイナーは臨時ボーナス的な多額の収益を得ていた。

関連:ミームコインの取引過熱、ビットコインのトークン規格「BRC-20」市場が急拡大

イーサリアム預金者の29%を占めるリキッドステーキングの最大手プロトコルLido Financeでは、オンチェーン投票を経て大型アップグレード「Lido V2」のメインネットをローンチ。ロックアップされているイーサリアムの出金(引き出し)機能が実装された。

Lidoは、イーサリアムのステーキング報酬を受け取りながら代替資産(stETH)を運用する「リキッドステーキング」の筆頭格。

イーサリアムの大型アップグレード「上海(Shapella)」で出金機能が実装される前は、預け入れた原資(ETH)に対して1:1の割合で発行されるデリバティブトークン(stETH)を受け取り、DeFi(分散型金融)などで運用可能とあって、保有資産の流動性の観点から資金拘束を嫌うトレーダーから特に重宝されてきた。

今回のアップグレードで、LidoプロトコルからETHのステークを直接解除できるようになり、信頼性および流動性のさらなる向上が見込める。stETHの償還時には、原資とともにステーキング報酬(ETH)を獲得することができるため、再ステーク割合も注目されるだろう。

関連:イーサリアムをステーキングしながら運用可能にする「LSD(リキッドステーキングデリバティブ)」を解説

イーサリアム相場では、Lidoを通じたアンステークに伴う売り圧力のほか、昨年破綻した仮想通貨融資企業Celsius Network(セルシウス)の債務整理に伴う資産売却なども想定される。Wu Blockchainによれば、セルシウスはLido Financeを通じて7億2000万ドル相当の400,000stETHを保有している。

関連:1年を切った次回ビットコイン半減期へのカウントダウン、市場動向と専門家の予測は?

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア